己の力を信じ抜く孤高のプレーヤーが直面した「組織」という壁
──逆境経験について教えてください。
一番の逆境は、起業して会社を作り、人を雇うようになってから経験した「組織作り」の壁です。
私は幼少期からずっとサッカーに打ち込んできたのですが、当時はキャプテンとして組織をまとめるよりも、個人の力でチームを勝たせる「エースストライカー」でありたいというプライドを持っていました。仕事においても同様で、新卒時代から圧倒的な行動量で誰よりも早く成果を出し、一匹狼のように「自分は自分の力で結果を出す」という強いこだわりがあったのです。
しかし、自分の会社を持ち、従業員を雇うようになると状況は一変しました。自分一人であれば何不自由なく稼ぎ、結果を出すことができましたが、人を雇えば当然ながら固定費や給与が発生します。最初の頃はマネジメントが上手く機能せず、思うように成果が出ないメンバーを見たとき、「なぜ自分だけがこんな重圧を背負わなければならないのか」と、大きな葛藤とストレスを抱えてしまいました。個人の力だけではどうにもならないという現実に直面し、精神的にも非常に辛い時期でした。

「すべては自分の責任」。リーダーとしての自覚が組織を変える
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
苦しい状況を打破するきっかけとなったのは、先輩経営者の方々の言葉でした。彼らのお話を伺う中で、「会社を起こし、人を雇うという選択をした以上、起きることすべては自分の責任だ」と気づかされたのです。メンバーの成果が出ないのも、彼らのせいではなく、すべて私自身の責任だと考えるように思考を転換しました。
そこからは、自分が獲得したアポイントをメンバーに譲ったり、日々の有益な情報を共有したりと、どうすれば彼らが成果を出せる環境を作れるかに注力し始めました。時には一緒に飲みに行き、モチベーションを高めるコミュニケーションを図るなど、自分にとっては「慣れないこと」の連続でしたが、やるしかないと腹をくくりました。
その結果、メンバーのモチベーションは目に見えて向上し、会社の業績も2期目、3期目と右肩上がりで成長していきました。「人を育て、組織で勝つ」というリーダーとしての価値観を得られたことは、私にとって非常に大きな財産となっています。
ブルーオーシャンを切り拓き、属人化から「仕組みで勝つ」組織へ
──会社の強みや魅力について、教えてください。
弊社は現在、ウェビナーマーケティング事業と、TikTokやInstagramを活用したSNSマーケティング事業の二軸で展開しています。特にウェビナー領域においては、企画・集客から開催・運営までを一気通貫で支援できる企業は国内でもごくわずかです。私たちは広告費を活用した「プル型集客」を得意としており、毎回質の高い新規見込み顧客を獲得できる点が多くのお客様から評価されています。さらに近々、AIを活用して誰でも簡単にウェビナーを開催し、録画を長期的に資産化できる自社システムのリリースも控えています。
今後の展望としては、個人の営業力に依存する属人的な体制から脱却し、会社という「仕組み」で安定して案件を獲得できる体制を構築することです。そのために自社のWebマーケティングを強化し、新たな人材の採用も進めています。
私は今でも「負けず嫌い」が自身の原動力です。同世代で活躍する経営者たちの背中を見るたびに悔しさを感じます。彼らに負けないよう、会社の規模を大きくし、ウェビナーというニッチで可能性に満ちた市場でトップを走り続けたいと考えています。

失敗を恐れず、まずは行動してみること
──若者へのメッセージをお願いします。
もし挑戦したいことがあるのなら、まずは「何も考えずにやってみる」ことを強くおすすめします。
実は私自身、学生時代に「起業したい」という思いから、さまざまな経営者の方々にSNSで直接DMを送り、お会いして話を伺って回った時期がありました。何かヒントが得られるかもしれないという一心だったのですが、その時、皆様から口を揃えて言われたのが「今すぐ起業したら?」という言葉でした。
もちろん結果が出ないこともあるでしょう。しかし、たとえ失敗したとしても命まで取られるわけではありません。頭で考えすぎて立ち止まるよりも、まずは一歩を踏み出し、行動してみる。その経験こそが、皆さんの人生を切り拓く何よりの武器になるはずです。

