3ヶ月でぶつかった人生最大の壁。会議室での号泣から始まった再起への一歩
──逆境経験について教えてください。
私が29歳の時、広告代理店から事業会社である人材業界の企業へ転職した際のことです。代理店時代の仕事の感覚が抜けきらず、事業会社における適正なCPA(顧客獲得単価)がどう決まるのか、事業全体をどう捉えるべきなのかが、まったく分かっていませんでした。
目標値を設定することも、そこに向かって改善のアクションを起こすこともできず、入社からわずか3ヶ月で、これまでにないほど大きな壁にぶつかりました。精神的にも追い詰められ、軽い鬱のような状態になり、元の代理店に戻ることすら頭をよぎったほどです。
そんな私に決定的なダメージを与えたのが、部署異動先の上司からの厳しい言葉でした。「伊藤君は広告運用のプロだよね?現状の実績も理解できていないし、改善アクションの考え方もおかしい。ちゃんと仕事してくれる?」と突きつけられたのです。
自分なりに一生懸命やっていたつもりだった私は、その言葉が深く胸に突き刺さり、会議室で号泣してしまいました。翌日は金曜日でしたが、精神的なショックと約1週間続いた体調不良についに限界が来てしまい、仕事を休むことにしました。
振り返れば、学生時代から私は、姉の友人たちと一緒にサッカーをしたり、部活動でテニスに打ち込んだりと、常に自分より年上や実力のある人たちの中に飛び込んできました。周囲との実力差に悩み、思うような結果が出ずに苦しんだ経験もあります。大学時代にはアントレプレナーシップ論をきっかけに起業への思いを抱きましたが、ビジネスの世界に入ると、自分の実力不足を痛感することばかりでした。
そうした数々の経験の中でも、29歳の時に経験したこの挫折は、私にとって大きな転機でした。自分の力が通用しない現実を突きつけられ、初めて本気で自分自身と向き合うことになったのです。
絶望の週末に見つけた「自分の強み」。まず行動し、超高速PDCAで道を切り拓く
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
仕事を休んでしまった土日の二日間、私は自分自身と徹底的に向き合いました。「自分は今まで本気で仕事に取り組んでいなかったのではないか」「何がいけなくて、これからどうすべきなのか」と、猛省しながら考え続けたのです。
そこで気づいたのが、「自分の強みとは何か」を明確にしないまま仕事をしていても、本来のパフォーマンスは発揮できないということでした。逆境から得た最大の教訓は、「自分の強みをとことん活かす」。これに尽きます。
当時、私はSNS広告やディスプレイ広告の運用をメインで担当していました。そこで「日本一、SNS広告とディスプレイ広告に詳しくなる」という目標を掲げ、自分の強みに徹底的に向き合う覚悟を決めました。
月曜日に吹っ切れた状態で出社すると、同僚から「先週より明るくなりましたね」と驚かれたほどです。そこからは、とにかく手を動かし、仮説を立てて検証することを繰り返しました。その結果、月間売上0円だった事業を1.5億円まで引き上げ、前任者から引き継いだ別サービスでも新規会員数を前年比150%増にまで成長させることができました。
その後、大規模カンファレンスへの登壇や、別会社の代表からのヘッドハンティングなど、新たなチャンスが次々と舞い込むようになりました。
この経験から学んだのは、「悩んでいるだけでは何も変わらない」ということです。新しいことに挑戦するとき、失敗を恐れて立ち止まってしまうこともあります。しかし、実際にやってみなければ、結果は誰にも分かりません。分からないからこそ、まず行動してみる。必要であれば周囲の人に話を聞き、力を借りながら、検証と改善を繰り返していく。
「自分の強みを活かすこと」と「まず行動すること」。この2つが、私が逆境を乗り越える中で得た大きな学びです。

ロジックと情熱、マーケティングを掛け合わせ、事業成長に伴走する
──会社の強みや魅力について、教えてください。
株式会社Strato Riseのモットーは、「勝てる土台“Strato”を築き、恐れなき挑戦を。ロジックと情熱で、事業を最高にワクワクする未来“Rise”へと導く」です。
私たちの最大の強みは、単なるWEBマーケティング支援にとどまらず、お客様の事業そのものの成長に深くコミットできることです。
私はこれまで12年にわたり広告運用に携わってきました。その中で培った広告運用の経験に加え、事業会社でのマーケティング経験を掛け合わせ、超高速PDCAによる圧倒的な検証量から実践的なノウハウを蓄積してきました。
広告のCPAを改善することだけを目的にするのではなく、売上やLTV(顧客生涯価値)を起点に、「事業としてどのように展開すれば、さらに成長できるのか」という経営視点からマーケティング戦略を考え、支援しています。
また、私たちが大切にしているのが、お客様の事業を本気で大きくしたいという「熱狂する想い」です。現在はマーケティング支援だけでなく、「鎌倉野菜×発酵素材」を活かした自社D2Cブランド「スープラテ」の立ち上げにも取り組んでいます。
自社事業においても、実際に商品をつくり、販売し、仮説検証を繰り返す。その中で得た成功や失敗、生きたノウハウを、支援先のお客様にも惜しみなく還元していく。自社事業とクライアント支援の双方で実践と検証を重ねることで、よりリアルな価値を提供できると考えています。
今後は、より多くのお客様から「Strato Riseがいなければ困る」と思っていただけるような、なくてはならないパートナーを目指しています。ロジックと情熱、マーケティングという複数の強みを掛け合わせながら、サービスと組織のさらなる成長に挑戦していきたいですね。
「ビビるな。高速PDCAを回せ」。自分の強みを掛け合わせ、恐れず一歩を踏み出そう
──若者へのメッセージをお願いします。
私から皆さんにお伝えしたいのは、「ビビらずにチャレンジし続けること」と「自分の強みをとにかく活かすこと」の2つです。
新しいことや困難を前にすると、不安になったり、失敗を恐れたりするのは当然です。しかし、成果や結果は、実際に検証してみなければ誰にも分かりません。分からないからといって、やらないまま後回しにしてしまうのは、本当にもったいないことです。
人材業界時代の上司から言われた「ビビるな。ビビる暇があるなら高速PDCAを回せ」という言葉は、今でも私のモットーです。まずやってみる。うまくいかなければ改善する。分からないことがあれば、周囲の人に聞いてみる。そうやって行動を積み重ねていけば、必ず次の道が見えてきます。
そして、「自分には強みがない」と思っている人にも伝えたいことがあります。どんな人にも、必ず強みはあります。それは1つとは限りません。2つ、3つと自分の強みを見つけ、それらを掛け合わせていくことで、自分にしかない大きな武器になります。
私自身も、マーケティング、ロジックと情熱、そしてこれまでの失敗や挫折までも掛け合わせて、今の仕事につなげています。
最初から完璧である必要はありません。恐れずに一歩を踏み出し、自分の強みを信じて、まずはやってみる。そして、挑戦しながら自分自身の可能性を広げていく。皆さんにも、ぜひそんなふうに熱狂しながら、自分だけの未来を切り拓いていってほしいと思います。

