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【株式会社HRX 新 勇斗】「数字以外の美しいもの」と「カッコよさ」を追究する。25歳で起業した若きCEOが語る、逆境と美学のキャリア論。

2026/10/08

Profile

新 勇斗

株式会社HRX 代表取締役CEO

京都府出身。同志社大学卒業。大学3年時から人材・IT領域を展開する企業の新規事業部で法人営業のインターンを経験し、そのまま新卒入社。トップセールスを幾度も獲得したのち、24歳でフリーランスとして独立。25歳で株式会社HRXを創業。

思想の根幹にあるのは、1日に7本観るほどのめり込んだ中高生時代の映画体験。模倣ではない、作品固有の世界観や美しさに惹かれ、自らも独自の美学を追求してきた。成果を出していた大手を飛び出し、正解のない起業の道を選んだ背景には、どんな苦悩と哲学があったのか。限界に挑む若者へのメッセージを伺った。

24歳で正解のない世界へ。人生で一番「脳に汗をかいた」日々

──逆境経験について教えてください。

これまでの人生で一番しんどかったのは、24歳で会社を辞めてフリーランスとして独立し、起業へと向かった時期です。社会人になってまだ2年目というタイミングで、特別なスキルがあったわけでもありません。それまでの受験や会社員としての仕事には、ある程度の「正解」や「目標設定」があり、プロセスを教えてくれる上司もいました。しかし、独立した途端、すべてにおいて正解がなくなったのです。

会社の看板に頼れない中で、一回り二回り以上年上の経営層に自ら営業しました。課題に合わせてゼロから提案書を作り、受注後は期待に応える品質で業務をやり切る。
会社員時代と比べて、やるべきことの抽象度と難易度が圧倒的に上がり、ただ量をこなすだけではどうにもならない世界に直面しました。

「量だけでは成果が出ないので、ボトルネックを考える」「複雑な変数をもとに最適なプロセスを考える」「自らがプロジェクトのオーナーなので、品質について言い訳ができない」。そんな状況の中で、まさに「脳に汗をかく」という感覚を人生で初めて経験しました。会社員時代とは比較にならない業務難易度とプレッシャーに押し潰されそうになりながら必死に食らいついた、この時期が最大の逆境です。

他人が選ばない道で、自分だけの「オリジナル」を創る

──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。

今はできていないけれど、できるようになりたいことに最短で挑戦することです。いずれ〇〇をやりたい、できるようになりたいと思っているなら、どんな形でもいいのでまず挑戦してみる。自分ひとりでそれができない場合は、無理やりにでもやらざるを得ない環境に身を置く。その重要性を学びました。

起業家も事業責任者も、外資コンサルで難しい案件をデリバリーしている人も、最初から100%できていたわけではないと思います。ただ、センスのいい人なら、どの領域でも人の2倍やれば一定の成果は出せると思っています。差がつくとすれば、それは能力よりも、何に挑戦するかの部分だと思います。

だからこそ、多くの人がリスクを感じて避ける挑戦をすれば、他の人には得られない経験と結果が手に入ります。挑戦を決め、行動し、結果を得る。このサイクルの積み重ねが周囲との体験の差になり、いずれ複利で効いてきます。

もう一つ、逆境の中で確信したのは、「なりたい自分になれているか」という自分軸の大切さです。私は昔から、他人の評価をほとんど気にしてきませんでした。知名度や肩書きは分かりやすい指標なので、意思決定が引っ張られる気持ちも分かります。ただ、多数派が選ぶ“正解”をなぞるだけでは、自分という存在が霞んでしまう。何より、周りに流されている自分はカッコよくないと思っていました。自分の感性は、自分だけのものなので。

映画でも、私が惹かれるのは売れるための作品より、作り手の思想が全開で滲み出た作品です。その人固有の美意識や感覚があるからこそ、その人にしか描けない世界観や、その人にしか出せない空気、言葉、間が生まれる。そうした作品は、たとえニッチでも誰かの人生を変える力を持てる気がします。人も同じだと思っています。自分らしい意思決定を積み重ねるほど、他の人には出せない言葉や感性が生まれる。それこそが「カッコいい」「美しい」在り方だと思っています。

人間至上主義を掲げ、「100年後も存在する会社」を目指して

──会社の強みや魅力について教えてください。

現在、弊社では「Human Resourcesの最大化」をミッションに掲げ、RPO(採用代行)や人材紹介などのHR事業を展開しています。当社の最大の強みは、単なる人事経験者ではなく、事業責任者や組織づくりを自ら経験してきた正社員がプロジェクトに入り込み、採用のフロントに立って深くコミットする点です。経営戦略や事業への解像度が高いメンバーが支援を行うため、より強度が高く、本質的な価値を提供できています。

ただ、私たちが本当に目指しているのは、短期的な売上や上場ではありません。「100年後も存在する会社とカルチャー」を創ることです。前職の大手人材会社では、事業が急成長する裏で人が辞めていくことや、短期的な数値目標のためにミスマッチが起きることに違和感を抱いていました。

だからこそHRXでは、利益だけでなく「人間至上主義」を大切にしています。従業員がなりたい姿に近づき、人間関係の無駄なストレスなく働ける環境をつくる。事業の優位性は、最終的には「人」と「カルチャー」で決まるからです。

大切なことは、いつもシンプルだと思います。カッコ悪いことはしない。社内外すべてのステークホルダーに、誠実に向き合い続ける。そんな「カッコいい」組織を体現していくことが、私たちの誇りであり、これからの展望です。

人の記憶に残るのは、資産ではなく哲学

──若者へのメッセージをお願いします。

もし今、ビジネスの世界で数字ばかりを追う日々に疲れているなら、数字以外に「自分が美しいと思えるもの」を探してみてください。そして、「数字を追っている自分の一挙手一投足はカッコいいか」と振り返ってみてください。数字だけを追い求めると、ステークホルダーのどこかに歪みが生まれ、バランスを崩してしまう気がします。もちろん、追い続けるなかで自分の一挙手一投足すべてに自信を持ち、カッコいいと思えるなら、それでいいと思います。

アーティスト、起業家、小説家、漫画家、映画監督。皆さんに好きな過去の偉人がいるとして、その人の何に惹かれていますか。その人が亡くなったときの資産を知っていますか。

私たちが覚えていたり、惹かれたりしているのは、その人の考えや思想、哲学だと思うんです。結局、人の記憶に残るのは、資産ではなく哲学なんじゃないかなと。自分にとって本当に価値のある哲学は、仕事を超えて、長い人生を支える指針にもなってくれる気がします。ぜひ一度、自分のアイデンティティに向き合ってみてください。

自分らしく生きることは、自分なりの「カッコよさ」を追究することだと思います。そしてカッコよさは、他人ではなく自分の内面にあるもの。他人に当てはめた瞬間、アイデンティティは薄れてしまいます。だからこそ、日々の行動や仕事の一挙手一投足がカッコいいかを、自問自答し続けることが大切だと思います。

自分の理想像があれば、ブレることはないと思います。どの選択も正解にできるし、しんどいことがあっても、その過程すら楽しめる。ただ、強さだけではだめで、優しさも必要です。その優しさは、きっと苦労から生まれるもの。だからこそ、その苦労にも向き合いながら、強くもあり、優しくもある人であってほしいなと思います。

最後に、デジタルで何でも見られる時代だからこそ、ぜひ五感を動かして「リアルな世界」に触れてください。自分とまったく異質な人に出会ったり、地方や海外など普段とは違う環境に飛び込んだりしてみてください。

ネットの情報は、他の人も同じように手に入れています。そうではない体験から何を感じ、どう咀嚼するか。それが新しい感覚や感性につながります。いろいろなものに心が揺れる人のほうが、仕事以外の時間も豊かになる。そうした体験が、きっと皆さんの人生をオリジナルなものにしてくれるはずです。

株式会社HRX

設立 2022年9月
資本金 500万円
売上高 非公開
従業員数 非公開
事業内容 HRコンサルティング(採用/組織)・ 求人広告代理事業・新卒人材紹介
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