信じた仲間、消えた1億3000万円。天国から地獄へ突き落とされた日
──逆境経験について教えてください。
独自の営業コミュニティで成功を収め、歌舞伎町でバーを経営するなど、当時の私は順風満帆な日々を送っていました。信頼できると思っていた仲間6人で法人を立ち上げ、1億5000万円の資金を集めて投資事業を始めたのです。しかし、その先に待っていたのは、天国から地獄へ突き落とされるような出来事でした。
投資先のうちの1社が8000万円を持ち逃げし、もう1社も5000万円を国税に差し押さえられ、一瞬にして1億3000万円が消え去ったのです。連絡はつかず、なすすべもない。まさにどん底でした。
さらに辛かったのは、その後の仲間たちの反応です。昨日まで同じ夢を語っていたはずが、代表を責め立て、責任のなすりつけ合いが始まりました。お金がある時には誰もが寄ってくるけれど、困った時には蜘蛛の子を散らすように去っていく。人の手のひらが返る瞬間を目の当たりにし、人間不信に陥りました。
「誰も信じられない」絶望の先に見つけた、自分が“集める側”になるという覚悟
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
この一件で、私は「結局、誰のことも信用できない」という考えに至りました。しかし、ただ絶望していても何も始まりません。私は考え方を変えることにしたのです。「食い物にされる“弱い”立場でいるからこうなる。ならば、自分が人を“集める側”、つまり“強い”立場になればいい」と。誰かの下につくのではなく、自分の力で、自分の理念に共感してくれる人を集められる存在になろうと決意しました。
この経験は、私から大金を奪いましたが、同時に「人を見る目」を養ってくれました。良い時だけ近づいてくる人ではなく、本当に困った時に手を差し伸べてくれる人こそが、真に信頼できる相手なのだと学びました。この教訓が、今の事業の根幹を成す最も重要な価値観になっています。
目指すは日本一のプラットフォーム。人柄で繋がる経済圏「Give縁」が描く未来
──会社の強みや魅力について、教えてください。
私たちのミッションは、シンプルに「ギバーが報われる世界を作る」ことです。その理念を形にしたのが、人柄を重視した審査制のビジネスマッチングプラットフォーム「Give縁」です。
単にビジネスの受発注が生まれる場ではありません。私が一人ひとりとお会いし、「この人なら信頼できる」と感じた方だけが参加できるコミュニティです。だからこそ、そこには損得勘定を超えた温かい繋がりが生まれます。
今後の展望は、まずこのプラットフォームを日本一にすること。会員数といった規模だけでなく、「あそこに行けば、本当に良い人と出会える」という圧倒的な評価でナンバーワンを目指します。全国47都道府県に支部を作り、どこへ行っても信頼できる仲間と繋がり、その人の店を使えるような、一つの「村」のような経済圏を創りたいのです。
そして、その経済圏が確立した先には、もっと大きな目標があります。被災地の復興支援や、保護犬・保護猫活動、福祉施設で働く方々の支援など、コミュニティの力で社会の困っている人たちに手を差し伸べていく。ビジネスやお金儲けの先にある、本当の意味での社会貢献を実現することが、私たちの最終的なゴールです。

失敗を恐れるな。だが「誰についていくか」だけは見誤るな
──若者へのメッセージをお願いします。
まず伝えたいのは、「誰についていくか」を絶対に見誤ってはいけない、ということです。口先だけで行動が伴わない人ではなく、自ら汗をかき、挑戦し続けている人の背中を見てください。そこを見極めることが、皆さんの未来を大きく左右します。
そして、とにかく失敗を恐れずに挑戦してほしい。失敗していないということは、挑戦していないのと同じです。安全な場所に留まっていては、見える景色は変わりません。傷つき、人に裏切られ、うまくいかない経験を乗り越えた先にこそ、本当の成長があります。
最後に、若い時から「ギブの精神」を忘れないでください。これは20代の私に最も欠けていたものです。「紹介してください、フィーは払いますから」といったテイクばかりを求める人は、結局うまくいきません。人として応援したい、協力したいと思われる魅力があるかどうかが重要です。もし自分にまだ人柄という武器がないのなら、まずは笑顔で「何か力になれることはありませんか?」と、与える側になることから始めてみてください。その姿勢が、必ず未来のあなたを助けてくれるはずです。

