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【一般社団法人国際幹細胞普及機構 矢野 晋也】億万長者からフリーターへ。ジェットコースター人生の果てに掴んだ「再生医療」という天命。

2026/06/05

Profile

矢野 晋也

一般社団法人国際幹細胞普及機構 理事

兵庫県尼崎市で育ち、16歳で上京。進学校からヤンキー校への編入、大学時代には営業支援事業において、2000人規模の組織形成に携わるなど、異色の経歴を持つ。大学卒業後は弁当・惣菜テイクアウト店に就職するも、過酷な労働環境から退職。その後、金融の世界に飛び込み20代で億万長者となるが、リーマンショックで全てを失う。自身の健康問題をきっかけに再生医療と出会い、その可能性に目覚める。現在は一般社団法人国際幹細胞普及機構の理事として、国内外の再生医療を評価・研究し、本当に価値ある治療を普及させるために奔走している。
金融業界での成功と挫折、自身の命の危機――。まるで映画のような波乱万丈の道を歩んできた矢野氏。そのジェットコースターのような人生がたどり着いたのは、「人の命を救う」という再生医療の世界だった。常識破りの行動力で業界の課題に切り込み、新たな道を切り拓く矢野氏の原動力と、その先に見据える未来とは。

億万長者から時給850円のアルバイトへ。28歳で全てを失った日

──逆境経験について教えてください。

20代で金融の世界に飛び込み、億万長者になりました。当時は若さもあって、正直、天狗になっていましたね。フェラーリを乗り回し、お金で解決できないことはないと思っていた。しかし、その生活はリーマンショックによって一瞬で崩れ去りました。28歳にして、文字通りすべてを失い、フリーターになったんです。

そこから僕が向かったのは、高校時代に働いていたマクドナルドでした。原点に戻るしかなかった。時給850円からの再スタートです。

しかし、本当の逆境は、金融業界で成功の頂点にいた時にすでに始まっていたのかもしれません。海外を飛び回り、心身はボロボロ。ストレスで髪は抜け、白髪が増え、指は動きにくくなる。DNA検査をしたら、実年齢より20歳以上も上の「54歳」という判定が出たんです。「このままだと60歳で死ぬ」と宣告され、お金があっても健康でなければ意味がないと痛感しました。金銭的な破綻と、身体的な崩壊。それが僕の逆境経験です。

どん底で出会った「今を生きる」哲学と、命を救った再生医療

──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。

どん底の生活の中で、多くの学びがありました。マクドナルドで一緒に働いていたフィリピン人のクルーは、いつも本当に楽しそうなんです。「明日何が起こるかわからないから、今すぐお金を使おう!」という彼らの哲学は、衝撃的でした。未来への不安に縛られるのではなく、「今」を全力で生きる。その姿から、お金だけではない豊かさの本質を学びました。

また、「人生は運だ」という考え方も強くなりましたね。試しに「運が悪い、金がない」と1ヶ月言い続けたら、本当に状況が悪化したんです。逆に「最高に運が良い」と言い続けたら、良いことが舞い込んでくる。言葉が現実を創る「言霊」の力を実感しました。

そして最大の転機は、自身の健康問題から再生医療に出会ったことです。ボロボロだった身体が、再生医療によって劇的に回復していくのを目の当たりにし、「これだ!」と。この経験がなければ、今の事業はありません。金融で培った知識や人脈、どん底で学んだ人生哲学、そのすべてが、人の役に立つという新しい道へと繋がりました。

業界の“ミシュラン”たれ。玉石混交の再生医療に、本物の光を灯す

──会社の強みや魅力について、教えてください。

再生医療の世界は、残念ながら玉石混交です。多くのメーカーが「うちが日本一」と謳いますが、私たちが抜き打ちで調査すると、有効成分が全く入っていないような製品も市場に出回っているのが現実です。これでは、本当に助けを求めている人に価値は届きません。

そこで私たちは、メーカーではなく「評価機関」という立場を取りました。いわば、再生医療業界の“ミシュラン”です。世界中の治療法や製品を公平に調査・評価し、本当に効果のある最高のものだけを皆さんにご紹介する。ポジショントークなしに「良いものは良い」と断言できるのが、私たちの最大の強みです。

さらに、私たちは評価するだけでなく、その最高の治療をより多くの人に届けたい。そのために、海外の医療機関と提携し、団体で治療を発注することで、通常なら数百万円かかる治療を、より安価に提供できる仕組みを構築しました。以前、ニュースで見た脊髄損傷の患者さんを自力で探し出し、海外での治療に繋げたこともあります。手が動かなかった方が、今ではスマホを操作できるまでに回復しました。私たちの事業は、人を救うためのものなんです。

今後の展望は、がんで亡くなる人をゼロにすること。がん細胞が固形化する前の「ステージマイナス2」の段階で発見できる血液検査技術を普及させ、誰もが120歳まで健康に生きられる社会を実現したいと考えています。

“経世済民”の心を持て。AI時代を生き抜く鍵は、IQよりEQにある

──若者へのメッセージをお願いします。

大学を卒業して就職し、定年まで一つの会社で働く。そんな人生を送っているのは、地球規模で見れば日本人くらいです。世界では、自分で事業を起こすことの方がずっと当たり前。もっと自由に、自分の可能性を試していいんです。人生は一度きりですから。

ビジネスをする上で大切にしてほしいのは、「経世済民(けいせいさいみん)」という言葉です。これは「世を治め、民を救う」という意味で、経済の語源になった言葉です。つまり、ビジネスの本質は、人の役に立つこと。その心を忘れないでください。

これからはAIがますます発達し、人間の仕事は奪われていくでしょう。IQ(知能指数)では、もうAIには勝てません。だからこそ、これからの時代に重要になるのはEQ(心の知能指数)です。心の良さ、思いやり、人を助けたいという気持ち。そういった、かつては「綺麗事」と言われたかもしれない価値が、本当に大切になる時代が来ます。本質的な価値を見極め、人のために行動することが、未来を切り拓く力になるはずです。

一般社団法人国際幹細胞普及機構

設立 2016年10月
資本金 非公開
売上高 非公開
従業員数 非公開
事業内容 再生医療に関する評価・研究、国内外の医療機関との連携による治療サポート、再生医療に関する情報提供・セミナー開催
URL https://stemcells.or.jp/
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