オーディションに落ち続けた子役時代。家出して知った「自己責任」の本当の意味
──逆境経験について教えてください。
2歳から子役として活動していましたが、輝かしい世界とは裏腹に、心は常に満たされませんでした。年間何十本ものオーディションに落ち続け、「どれだけ頑張っても報われない」という無力感が募り、自己肯定感はどんどん低くなっていきました。
家庭も安息の地ではありませんでした。親の離婚や衝突が重なり、長男として弟たちの面倒を見ながらも、自分の居場所を見失う日々。その息苦しさが限界に達し、高校生の時に家を飛び出しました。路上で夜を明かし、怒りと悲しみ、そして諦めがぐちゃぐちゃに混ざった感情でいっぱいでしたね。
そんな僕を見つけ出してくれたのは、離れて暮らしていた父でした。一晩中、たまりにたまった不満や悲しみをぶつけた僕に、父がかけた言葉は「でも、最後は自己責任だからな」。あまりに厳しい一言に、最初は反発しかありませんでした。しかし、その言葉が、ずっと他人のせいにしていた自分の心に突き刺さったのです。
「素直さ」が最強の武器。耳の痛い現実からしか、成長は始まらない
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
父の言葉は、時間をかけてゆっくりと染み込んでいきました。「環境や誰かのせいにしている限り、何も変わらない。この状況を変えようとしてこなかったのは、他の誰でもない自分自身だ」。そう認めざるを得ませんでした。その瞬間、「環境を責めるのはやめよう」と固く決意したんです。
この経験から得た最大の教訓は「素直であること」です。うまくいかない現実も、自分の弱さも、一度すべてを認める。耳が痛いフィードバックからこそ、目をそらさずに受け止める。そこからしか、本当の意味での改善も成長も始まらないのだと学びました。
過去の痛みや居場所のなかった経験は、「同じようにしんどい思いをしている人の力になりたい」「誰かの時間と可能性を守る事業をつくりたい」という強烈な原動力に変わりました。高校を辞めて起業したのも、後にAI事業に人生を賭けると決めたのも、すべてはその想いの延長線上にあります。

AIは人の時間を取り戻す最高の武器。机上の空論ではない、泥臭い伴走力がAXの神髄
──会社の強みや魅力について、教えてください。
株式会社AXは、「1000万時間を解放し、世界の創造性を爆発させる」というミッションを掲げています。事業が拡大するほどタスクに追われ、自分自身が挑戦する時間を失っていく。そんな過去の自分と同じ課題を抱える企業を救いたいという想いから、AI事業を立ち上げました。
私たちの最大の強みは、単にAIツールの使い方を教えるだけではないことです。お客様の業務を徹底的にヒアリングし、AIの活用設計から実装、そして社内に文化として定着するまで、一気通貫で伴走します。これは、私自身が試行錯誤の末に26人分の業務をAIで仕組み化し、人の時間を取り戻した経験と、100社以上の導入支援で培った泥臭いノウハウがあるからこそできることです。
事実、クライアントの中には業務時間を80%削減したり、年間1,200万円の外注費を削減した企業もあります。理屈だけのコンサルではなく、実務の中でAIを使い倒してきた「生きたノウハウ」こそが、私たちの価値だと信じています。
夢がなくてもいい。まず「自分で決める」一歩から、未来は変わる
──若者へのメッセージをお願いします。
もし今、夢や目標が見つからなくても、焦る必要は全くありません。僕自身、何のために頑張っているのか分からない時期が長く続きました。大切なのは、夢を探すために、まず行動してみることです。
夢を叶える、あるいは見つけるための秘訣が3つあります。1つ目は、やはり「素直であること」。自分の弱さや現実を認めるところから、すべてが始まります。2つ目は「小さくても、自分で決めた一歩を動かし続けること」。誰かに決められたレールの上を歩いていても、自信はつきません。どんなに小さなことでもいい。自分で決めて、やり遂げる。その積み重ねが、自己肯定感を育ててくれます。
そして3つ目は「自分の時間の使い方を意識すること」。時間は、挑戦するための何より大切な資本です。AIは、その貴重な時間を取り戻してくれる最高の武器になります。学歴や職歴にコンプレックスがあっても関係ありません。環境や誰かのせいにするのではなく、自分の行動を変えれば、未来は必ず変えられます。

