裏切りから始まった新規事業。ノウハウも報酬も、すべてを奪われて
──逆境経験について教えてください。
私のキャリアにおける大きな逆境は、コロナ禍に経験した出来事です。当時、ウェディング業界は未曾有の危機に瀕していました。そんな中、ある知人から「沖縄でフォトウェディング事業を伸ばしたいので、コンサルティングをお願いできないか」という話が舞い込んできたのです。
業界を盛り上げたい一心で、私はスタッフを連れて沖縄へ飛び、事業立ち上げのノウハウを惜しみなく提供しました。しかし、3ヶ月ほど経ち、いざ本格的に始動しようという段階で、相手と音信不通になってしまったのです。ノウハウだけを盗まれ、報酬も未払い。交通費などもすべて自己負担でしたから、金銭的にも精神的にも大きな痛手でした。
「このままでは終われない」悔しさをバネに、沖縄から全国、そして世界へ
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
この経験から得た直接的な教訓は、「人をすぐに信用してはいけない」という、ある意味で当たり前のことでした。しかし、それ以上に大きかったのは、この悔しさをどう力に変えるか、という視点です。
「彼らを圧倒的に追い抜く事業を、自分たちの手で作り上げてやろう」。そう決意し、すぐに沖縄のフォトグラファーたちに会いに行きました。一人ひとりに想いを伝え、「クリエイターが正当に評価される、質の高いサービスを作りたい」と説いて回った結果、多くの仲間が集まってくれたのです。
こうして、裏切られた悔しさを原動力に始まったフォトウェディング事業は、今や47都道府県に展開するまでに成長しました。さらに、このスキームを活かして台湾にも法人を設立し、海外の富裕層向けサービスへと発展しています。あの時の逆境がなければ、今の事業はありませんでした。

私の価値は現場にある。日本一の成約率を誇る「現役」コンサルタントの矜持
──会社の強みや魅力について、教えてください。
弊社の最大の強みは、私自身が今も「現役のトップセールス」として現場に立ち続けていることです。コンサルタントとして結婚式場のプランナー業務もこなし、昨年は日本一の成約率を記録しました。過去の成功体験ではなく、「今、この瞬間」の結果で語るからこそ、私のコンサルティングや研修には再現性と説得力が生まれるのだと自負しています。
リクルート時代に「個人の売上より、チームを勝たせろ」と教え込まれた経験から、属人的な営業(ゼロイチ)と、それを誰でも実行可能な形に落とし込む仕組み化(イチを10へ)の両方を重視しています。この両輪があるからこそ、クライアントに本質的な価値を提供できるのです。
仕事は「楽しんだ」者が勝つ。不本意な選択を"正解"に変える思考法
──若者へのメッセージをお願いします。
私が天職だと感じている営業という仕事は、普通に生きていたら出会えないような方々と出会える、最高の仕事です。お客様の役に立ち、会社を成長させ、「ありがとう」という言葉を直接いただける。これほど承認欲求が満たされる仕事は他にないでしょう。
もし今、自分のいる場所が不本意だと感じていても、その選択をしたのは自分自身です。大切なのは、1年後に「あの時の選択は正解だった」と胸を張れるよう、今をどう生きるか。成果が出ずに腐っている暇があるなら、「どうすれば勝てるか」を考え、人と違うやり方を試してみてください。
そして何より、仕事の中に「楽しい」と思える瞬間を見つけてほしい。「楽しい」という字は「楽(らく)」という字に似ていますよね。仕事を楽しめば、自然と仕事は楽になる。楽しめていないから苦しいのです。まずは8時間の中で、自分が心から楽しいと思えることを一つ、見つけることから始めてみてください。

