理想と現実のギャップに苦しんだ、「静かなる逆境」
──逆境経験について教えてください。
私の逆境は、何か大きな事件があったわけではありません。むしろ、自分の可能性を信じきれない内面的な葛藤、グラデーションのような苦悩の期間でした。会社員時代、同世代が起業していく姿を見るたびに、「自分は何をやっているんだ!」という想いが募っていきました。心の中では「自分はもっとできるはずだ」と思っているのに、安定した環境から一歩を踏み出す勇気がない。その理想と現実のギャップが、何よりも苦しかったですね。
学生時代に夢に挑戦しなかった、あの時のように、本当にやりたいことから目を背け、行動が伴わない自分に苛立ちを覚えていました。勇気を持って踏み出せない自分自身を肯定できない日々。大きな失敗というより、何も挑戦できない自分と向き合い続ける、静かで長い逆境だったと思います。
自分の人生の舵を取る。先輩の退職が教えてくれた決断の重要性
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
大きな学びとなったのは、一度本気で転職を考えた時の経験です。年収も上がり、キャリアアップに繋がる絶好の機会でしたが、お世話になっていた先輩方が「お前が必要だ」と熱心に引き留めてくれました。その言葉が嬉しくて、私は会社に残ることを決めました。
しかし、熱心に引き留めてくれた先輩が、後に全員、色々な事情があり、私より先に会社を辞めていったのです。 その時、腹が立ったとか、そういう感情は一切ありませんでした。ただ、「自分の人生は、自分で決めなければならない」と強く思いました。
人の言葉に流されるのではなく、自分の人生の舵は自分で取らなくてはならない。
この出来事が、長年の葛藤に終止符を打ち、自分の感情に正直に生きようと決意する大きなきっかけになりました。

才能が輝き、自分にOKが出せる大人を増やしたい
──会社の強みや魅力について、教えてください。
社名にもある通り、私たちは「Greatest TalentS(最高の才能たち)」が輝く世界を目指しています。事業の核は、お客様である企業や個人の「強み」を見つけ出し、それをセールスやマーケティングの力で最大限に輝かせることです。
特にBtoBの無形商材領域においては、組織内の「強み」の発掘にとどまらず、新規事業の戦略立案からマーケティング、商談同行、そしてカスタマーサクセスまでを一気通貫で支援することを得意としています。私がこの事業にこだわるのは、人が自らの才能を活かして誰かに喜ばれる経験こそが、自己肯定感を育む源泉になると信じているからです。自己肯定感が満たされれば、他人を貶めたり、攻撃したりするようなネガティブな行動は減っていくはず。自分の「得意」で誰かの役に立ち、自信を持って生きる人を増やしたい。私たちの事業は、単なる営業支援ではなく、関わる人が輝ける社会を創るための挑戦でもあります。
何度も湧き上がる「感情」こそが、君の進むべき道を示す
──若者へのメッセージをお願いします。
もし今、何かに迷っているなら、「自分の感情を大切にしてほしい」と伝えたいです。論理的に考えればこっちが良い、周りはこう言うから、という理由で選択をすると、いつか後悔するかもしれません。私自身、何度も「起業したい」という感情が湧き上がってきたのに、一歩踏み出す勇気が持てず、自分にとって都合がいい理由をつくって、行動できませんでした。
一度や二度ではなく、何度も繰り返し湧き上がってくる感情は、きっとあなたの魂が本当に望んでいることです。その声に耳を傾け、勇気を出して一歩を踏み出すこと。たとえ時間がかかっても、その決断が、後悔のない人生に繋がっていくはずです。最終的に信じるべきは、自分の心の奥底から聞こえてくる声だと思います。

