「ほとんど落ちた中で、唯一拾ってくれた」――未経験から分析職へ飛び込んだ転機
――まずは福西さんのご経歴を、最終学歴から現在まで教えてください。
大学を卒業してから、新卒で食品系の商社に入社しました。最初の1年間は営業を担当していましたが、ちょうど1年経った頃に転職を考えるようになって、転職活動を進める中で当社(サン・テクノス/都分析)を知り、ご縁があって入社しました。気づけばもう8年ほど勤めていて、社会人としては実質二社目になりますね。
――大学時代から、「分析」のような専門職を目指していたんですか?
正直、まったく考えていなかったですね。大学は一般的な大学で、学部は理工学部だったので理系ではありましたが、就職活動の当時は「理系の仕事をしたい」というより、「食」に関わる仕事がしたいという気持ちの方が強かったんです。その流れで、食品商社に就職しました。
――さらに遡ると、高校時代から理系だったんですね。
そうですね。高校1年の途中で文系か理系かを選ぶ学校だったんですが、テストの点数を見ると明らかに理系科目の方が良くて。将来の職業まで深く考えずに、「じゃあ理系かな」という感じで選びました。得意だったのは生物系ですね。覚えることが多い分、点数は取りやすかったです(笑)。
――大学はどちらへ進学されたんですか?
滋賀県にある大学です。理工学部のキャンパスが滋賀にあって、当時住んでいた場所から近かったというのも、大きな理由でしたね。「近いから」というのは正直ありました。
――食品商社を辞めようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
営業という仕事をきちんと理解しないまま就職してしまった、というのが大きかったと思います。実際に働いてみると、数字やノルマに追われる毎日で。お店の方とコミュニケーションは取るんですが、どうしても「売上につながるかどうか」を基準に考えてしまって、打算的に動いている自分が少し嫌になってしまったんです。
外食チェーンさんや飲食店を回って説明する、いわゆる食卸に近い営業スタイルだったんですが、「営業職からは一度離れたいな」と思うようになりました。
――そこから、なぜサン・テクノス/都分析へ? 出会いはどこでしたか?
転職活動を始めたときに、「思い切って理系分野の仕事に戻ってみよう」と考えたんです。リクナビやハローワークで求人を探して、いろいろ応募しましたが、やはり経験がないのでほとんど落とされてしまって…。
そんな中で当社はハローワークで見つけました。未経験にもかかわらず採用してくださって、ほとんどダメだった中で、唯一拾ってもらえた、という感覚でしたね。
――理系分野といっても、具体的にはどんな職種を狙っていたんですか?
本当に「分析」の仕事一本で探していました。大学時代の友人には、分析系の職種に就いている人が多くて、自分にとっては身近な選択肢だったんです。学部の就職先も、分析や研究、品質管理といった分野が中心でしたし、周りを見ていると「本来はこういう道に進む人が多いんだな」と感じていました。だからこそ、食品商社で営業をしていた自分は、少し違う立ち位置にいるな、という意識もありましたね。
――入社前のイメージと、実際に入社してからのギャップはありましたか?
めちゃくちゃありました(笑)。入社前は、「分析室でひたすら内勤をして、送られてくる試料を分析して結果を出す」という、かなり部分的な仕事をイメージしていたんです。
でも実際は現場配属で、サンプリングから分析、調査まで一通り関わります。単に採取するだけではなく、「何を、どう採取するか」を考えたり、お客様に対してコンサルティング的な提案をする業務です。「営業が嫌で分析に来たのに、また外勤か」と思いましたね(笑)。ただ、業務の一連の流れをすべて経験することで、幅広い知識が身についていきました。気づいたら、自分自身の成長を実感できるようになっていて、それが今はすごく嬉しいです。
営業3割・現場5割・分析1割・サポート業務1割――「マルチすぎる」8年目チーフサーベイヤーの現在地
――現在の業務内容を、改めて教えてください。
見積書の対応をはじめ、現場での調査やサンプリング、お客様からのお電話対応など、かなり幅広く担当しています。「質問があるから来てほしい」と言われた際の訪問対応もありますし、現場の日程調整や、協力会社さんとのスケジュール調整・管理も行っています。
それに加えて、営業活動も担当しています。異業種交流会に参加したり、新規顧客へのテレアポをしたり、紹介で「一度話を聞きたい」と言われたお客様への新規営業もありますね。分析に関しては、社内の人手が足りない場合に、前処理や分析作業をフォローで担当することもあります。
――業務の比率でいうと、どのような割合になりますか?
営業が3割くらいで、現場対応が5割。分析業務は1割程度ですね。残りの1割が、事務処理や各種調整、サポート業務といったところです。自分の中では、ざっくり「3・5・1・1」というイメージです。
――入社当初から、そのような比率だったのでしょうか?
いえ、徐々に変わってきました。入社したばかりの頃は、前処理や分析といった業務が中心でしたね。そこから知識や経験が増えて、現場の流れが分かってくると、「現場に行ってほしい」「営業もお願いしたい」と、担当する範囲が少しずつ広がっていった、という感じです。
――現在のチーム体制について教えてください。
年齢層も幅広くて、下は24歳から上は59歳までいます。役職のないメンバーで、日常的に一緒に動くことが多いのは30代前半、だいたい31歳前後ですね。年齢が近いこともあって、コミュニケーションが取りやすく、人間関係の良さにつながっていると感じています。

「すいません」より「ありがとうございます」――リスペクトが、チームも仕事も回す
――仕事をするうえで、大事にしている価値観はありますか?
関わるすべての人に対して、感謝の気持ちとリスペクトを持って接することですね。昔は口癖が「すいません」だったんですが、意識的に「ありがとうございます」に変えました。きっかけはテレビで見た話で、大学生の頃だったと思います。
「ありがとう」と言った方も、言われた方も前向きな気持ちになれますし、どうせなら明るい空気の方がいいな、と感じたんです。
――その価値観は、会社のカルチャーとも合っていると感じますか?
合っていると思います。会社のルールで「誰に対しても敬語で話しましょう」というものがあって、年上の上司であっても、部下には原則敬語で接します。リスペクトを持って接した方が、お互いに気持ちよく働けますし、普段の言葉遣いを意識していないと、お客様の前でも自然と崩れてしまうと思うんですよね。
――係長として、スタッフとの関わりで意識していることは何でしょうか?
一番は、声をかけやすい雰囲気をつくることです。忙しいとつい「今はちょっと…」となりがちですが、それを一度やってしまうと、相手が声をかけづらくなってしまう。なので、よほど立て込んでいない限り、声をかけられたらその場で時間をつくって話を聞くようにしています。
年上のスタッフも多いので、上司だからといってリスペクトのない話し方で指示をしたら、気持ちよくは働けないと思うんです。10歳、20歳と年齢が離れている方もいるからこそ、気持ちよく動いてもらえるように、話し方や接し方は「持ち上げる」くらいの意識で接しています。
――入社前に抱いていた、会社の雰囲気のイメージはどんなものでしたか?
正直、「分析=黙々としていて、会話のない雰囲気」というイメージを持っていました。実際に入社してみると、思っていた以上にコミュニケーションが多くて、そのギャップは良い意味で驚きでしたね。
入社当時は、部署の人数も今より少なくて3〜4人ほどでしたが、そこから8年で10人規模にまで増えて、社内の雰囲気もかなり活気が出てきたと感じています。
未経験から8年で“名刺が武器”に――資格×育成環境で、未来は「分析体制を強化したい」
――8年間で、「成長したな」と感じる点はどんなところですか?
一番は、資格をたくさん取得するようになったことですね。資格を取ると名刺に記載できるんですが、それだけでお客様の反応が明らかに変わるんです。
アスベストの件で不安を抱えてご依頼いただくお客様が多いので、「資格を持っている人が来てくれた」と安心してもらえる。その反応を見ると、自分自身も落ち着いて対応できるようになりますし、自然と自信にもつながっていきました。
――営業は、紹介案件が中心なんですか?
ほとんどが紹介ですね。紹介の場合、「分からないから教えてほしい」という温度感で来てくださるので、こちらも純粋に親切心を持って向き合えます。
――未経験で入社して、一番大変だったことは何でしたか?
やはり用語を覚えることですね。分析機器の名前もそうですし、専門的な分析用語もあります。アスベストに関しては、建材名(石膏ボードなど)を覚えるところからスタートでした。
私は、教えてもらったことをすべてノートにまとめて、その日のうちに書き直し、翌日に名前が出てこなければノートを見返す、ということをひたすら繰り返していました。
――資格取得に対する、会社のサポート体制はいかがですか?
他社と比べても、かなり手厚いと思います。受験費用は全額会社負担ですし、合格後は資格手当が月々の給与に反映されます。
資格によって1万円、2万円、3万円と金額が変わるので、モチベーションにもなりますし、これは大きいですね。
――アスベスト領域では、経験者と未経験者の割合はどれくらいですか?
ほとんどが未経験者です。会社としては経験者を採用したい気持ちはあると思いますが、そもそも市場にあまりいないんだと思います。
正直、分析業務自体は未経験からでも問題ないと感じています。ただ、調査、つまり現場対応については、経験者の方が圧倒的に強い。ここはやはり経験がものを言いますね。
――最後に、福西さんの「これから」について教えてください。
まずは、今任されている仕事でしっかり結果を出していきたいです。そのうえで、今後は分析体制をさらに強化していく流れになると思っています。
分析班の人数を増やして、対応できる案件数を増やしたい。案件自体はあるのに、体制が追いついていない部分もあるので、分析体制が整えば、より多くのお客様に喜んでいただけるはずです。調査が得意で、営業も強い人が来てくれたら、本当に心強いですね。
――最後に、求職者の方へメッセージをお願いします。
未経験でも採用してくれる会社だと、私は実感しています。経験がないから分析職は無理だと諦めている方がいれば、うちは未経験からでもチャレンジできますので、ぜひ来てほしいです。
明るくて人間性があり、積極的に動ける方。チームで動く中で、「自分のタスクが終わったから次を手伝います」と、周りを見て行動できる方は、仕事の幅がどんどん広がって、活躍できると思います。

