組織の自律的な成長を願い、未経験の営業へ。半年間の試行錯誤
──逆境経験について教えてください。
入社3年目で執行役員を務めていた頃、会社がより大きく羽ばたくための転換期を迎えていました 。当時は専任の営業担当がおらず、主に代表の紹介によって案件が成立している状態。組織としてさらにスケールしていくためには、代表に頼り切るのではなく、自ら窓口を広げていく必要があると確信したのです 。
そこで私は、エンジニアとしての業務に加え、自らの意志で営業活動をスタートさせました 。しかし、それまで技術一筋だった私にとって、営業は未知の世界 。書籍で学んだ知識も現場では通用せず、交流会で一方的に自社サービスを語っては成果に繋がらないという、「空回り」の日々が続きました 。
約3~4ヶ月間、外に出続けても具体的な数字に結びつかない。会社から責められることはありませんでしたが、自ら手を挙げたからこそ「組織に貢献できていない」という現実に、個人的には葛藤した時期でもありました 。
”主催者”への転身が拓いた突破口。成功者から学んだ「GIVE」と「謙虚さ」の真髄
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
「今のやり方では組織の力になれない」と痛感し、営業の本質を掴むために書籍やセミナーを通じて泥臭く学び直しました 。そこで第一線で活躍する方々に共通していたのが、「見返りを求めず、相手にGIVE(提供)し続ける」という利他の精神でした 。
自分にできる最高のGIVEとは何かを突き詰めた時、たどり着いたのが幼少期から自然と行っていた「人を集めること」でした 。単なる参加者として交流会に出向くのではなく、自らが主催者となり「1対N」の場を作る 。自分自身が多くの人を繋ぐハブになることで、自分にしか提供できない価値を生み出せるのではないかと考えたのです 。
この狙いは的中しました。イベント主催を通じて「出会いの創出」に徹したことで、「困った時は伊東さんに」という信頼が積み重なり、結果として自然な形で事業の成約へと繋がっていったのです 。
この経験を通して学んだもう一つの大切な教訓は「謙虚さ」です。上場企業の社長など、社会的に成功を収めている方ほど、驚くほど腰が低く、相手への敬意を忘れません。食事会にお誘いすると、年下の私に対して「今日はお誘いしていただき、本当にありがとうございました。非常に学びになりました」と丁寧な連絡をくださる。
その姿に、成功しても決して天狗になってはいけないと強く心に刻みました。どんな立場になっても、地道に人と向き合い、学び続ける姿勢こそが、道を切り拓くのだと確信しています。

AI時代こそ「リアルな繋がり」を。技術と信頼で伴走する生成AIの未来
──会社の強みや魅力について、教えてください。
私たちは「生成AIを、身近に」というビジョンのもと、企業のAI導入から組織への定着、そして独自のアプリケーション開発までをワンストップで支援しています。日本企業における生成AIの活用はまだ黎明期にありますが、私たちはこの革新的な技術が持つ可能性を、規模や業種を問わずすべての企業に届けたいと考えています。
生成AIの組織定着支援では、セールスやマーケティング、採用といった各部門で明日から使える具体的な活用法を提供します。しかし、私たちの真の強みは、単なるツールの導入や定着支援に留まりません。
私自身がX(旧Twitter)で10万人以上のフォロワーの方々に情報を発信し、毎月多くのセミナーに登壇することで得た最先端の知見。そして、これまで築き上げてきた「経営者5,000人、上場企業社長500人」という幅広いネットワークを、お客様のために惜しみなく活用しています。
私たちは、単なる技術提供者や営業代理店ではありません。AIを軸にしながら、この強固な繋がりを介したお客様同士のリレーション構築や、販路拡大の支援までを「付加価値」として提供しています。最先端のAI技術と、経営層に直接アプローチできる信頼のネットワーク。この両輪を回すことで、お客様の事業成長をより確実なものにできると自負しています。
何より大切にしているのは、「AI時代だからこそ、リアルな繋がり」です。私自身が主催するセミナーや勉強会を通じて、直接お客様の課題に耳を傾け、信頼関係を築くことを重視しています。泥臭く足で稼ぎ、人と人との繋がりから生まれたご相談に真摯に向き合う。この姿勢こそが、最先端の技術を扱う私たちの一番の強みだと信じています。
「業界を絞らず動いてみよう──可能性を広げるキャリア戦略
──若者へのメッセージをお願いします。
これからキャリアを考える皆さんには、ぜひ「自分のやりたいこと」と「将来の社会を見据えた動き」の二つを意識してほしいです。AIによって多くの仕事が変化していく中で、未来を見据えながら自分の情熱を注げる場所を探すことが、これからはより重要になります。
そのために、就職活動では業界を一つに絞らず、あえて興味のない分野にも目を向けてみてください。私自身、最初は金融業界を目指していましたが、IT業界に転向したことで今のキャリアがあります。視野を広げることで、思いがけない可能性に出会えるはずです。
そして、もし時間があるなら、学生のうちに何か小さなビジネスに挑戦してみてほしいです。イベントの企画でも何でも構いません。失敗しても、学生のうちは失うものなんてほとんどありませんから。むしろ、その経験が社会に出てから大きな財産になります。
特に「長期インターン」は強くお勧めします。私も大学4年の夏から始めたインターンが、人生を大きく変えるきっかけになりました。実務経験を通じて得られるスキルや視点は、就職活動を有利に進めるだけでなく、自分が本当に何をしたいのかを見つけるための羅針盤にもなります。臆することなく、まずは一歩を踏み出して、たくさんの挑戦をしてください。


