何一つ続かなかった自分を変えた、睡眠2時間の猛勉強
──逆境経験について教えてください。
私は昔から、普通の人が当たり前にできることができない人間でした。典型的なADHDの気質で、片付けはできない、同じ作業は続かない、物はすぐ忘れる。工場でネジを打つ単純作業ですら、他の人のようにうまくこなせない。そんな自分にずっとコンプレックスを抱えてきました。
高校卒業後は、大手メーカーや複数の営業会社を転々としましたが、どこに行っても長続きせず、中途半端な人生を送っていました。20代も終わりに近づいた頃、「このままでは最悪、ホームレスになるかもしれない」という強烈な焦燥感に襲われたんです。人生で一度も本気で努力したことがなかった自分を、本気で変えなければいけないと思いました。
そこで「起業」という道を選びました。とはいえ、スキルも知識も何もない。派遣社員として工場で働きながら、独学でSEOの勉強を始めました。朝は5時半に会社の駐車場に着いて車の中でパソコンを開き、仕事が終わればマクドナルドで閉店まで勉強。家に帰っても深夜3時まで作業を続け、また5時半に会社へ向かう。そんな睡眠時間2〜3時間の生活を、1年間続けました。体力的に本当にきつく、毎日死にかけながらでしたが、「これしか自分を変える方法はない」という一心で、ただ必死に食らいついていました。
「やらされている」から「やりたい」へ。人生で初めて知った”努力が楽しい”という感覚
──逆境から得た教訓や学びについてお聞かせください。
過酷な1年間でしたが、不思議と「つらい」という感覚だけではありませんでした。むしろ、新しい知識を吸収し、できなかったことができるようになるプロセスが、心の底から楽しかったんです。学生時代は勉強が苦手で、努力とは無縁の人生でした。しかし、この時初めて「やればできる」という成功体験と、自発的に学ぶことの楽しさを知りました。
過去の仕事が「やらされている」感覚だったのに対し、起業に向けた勉強は、自分の未来のための「やりたい」ことでした。この違いが、モチベーションを大きく左右したのだと思います。どんなに過酷な状況でも、それが自分の好きなこと、目指す場所へ繋がっていると確信できれば、人は努力を努力と感じずに没頭できる。この経験が、「どんな困難があっても、やればなんとかなる」という今の私のマインドの礎になっています。
もしあの時、一歩を踏み出さなければ、私は今も変われない自分に悩み、不満を抱えながら日々を過ごしていたかもしれません。あの逆境こそが、私の人生を大きく変える転換点だったと確信しています。
原体験から生まれた、人生を懸けたシングルマザー支援
──会社の強みや魅力について、教えてください。
現在、弊社ではSNS・SEO事業と並行して、シングルマザーの支援事業「ハグアイ」に最も力を注いでいます。これは、母子家庭で育った私の原体験から生まれた、まさに人生を懸けた事業です。
きっかけは、ある研修で母に電話した時の「お父さんを奪ってごめんね」という一言でした。その言葉が本当に悔しくて。「私の子供に生まれて良かったでしょ」と心の底から言えるお母さんと、「お母さんの子供で幸せだよ」と言える子供を日本一増やす。そう決意しました。
私たちの強みは、当事者の子供だった私だからこそ提供できる、心に寄り添った多角的な支援です。専門家による無料相談コミュニティの運営、スキルアップのための動画プラットフォーム「ハグアイカレッジ」の提供、さらにはお子様を無料でお預かりし、その間に働けるワークスペース「ビヨママ」の設立も計画しています。単にお金を稼ぐ手段を提供するだけでなく、時間的・精神的な制約から解放され、母親と子供が共に笑顔でいられる環境を創出することを目指しています。この事業を日本一の企業にすることが、今の私の最大の目標です。

「やりたいことがない」君へ。人生は一度きり、もったいない。
──若者へのメッセージをお願いします。
「好きなことを見つけてほしい」。これに尽きます。「やりたいことがない」という人が本当に多いですが、それはすごくもったいない。人生の充実度は、やりたいことがあるかないかで180度変わります。仕事が楽しければ、プライベートも楽しくなる。仕事がお金のためだけの辛いものだなんて、そんな悲しいことはありません。
もし今、好きなことが見つからなくても、焦る必要はありません。少しでも興味があること、面白そうだと感じたことに、まずは何でも挑戦してみてください。部活でも趣味でも何でもいい。たくさんの選択肢を試す中で、きっと「これだ」と思えるものに出会えるはずです。
僕たち大人の仕事は、皆さんのような若い世代に、たくさんの選択肢を提示することだと思っています。環境やお金を理由に夢を諦めることがない社会を作りたい。そのために、僕はこれからも走り続けます。人生は一度きりです。ぜひ、自分の心が躍るような「好き」を見つけて、最高の人生を歩んでください。


