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【株式会社47マーケティング 高橋 知也】「耳が痛いこと」もハッキリ伝えることが、長期的な信頼につながる。

2024/11/27

Profile

高橋 知也

株式会社47マーケティング 代表取締役

10万人以上のフォロワーから支持されるインフルエンサーの顔を持つ、高橋氏。現在はWebやSNSのコンサルティングからマーケティング、広告などの制作から運用までをワンストップで提供する47マーケティングを率いている。

会社の成長と成功の秘訣について、「自分だけの力ではなく、人とのご縁のおかげです」と謙虚に語る高橋氏に、苦労のなかで得られた教訓や人生で大切にされている哲学などを伺いました。

会社員を経て独立するも、最初はつまずきを経験。

──これまでのご経歴と、逆境経験について教えてください。

工業高校に進学後、「ものづくりの技術を競う大会」の高校生の部に、学校の代表として参加しました。高校3年生のときに、県大会の電気工事部門において優勝することができました。その経歴を評価していただき、大手の電力インフラ総合エンジニアリング企業の2社からオファーを受けて、そのうちの1社へ入社。その後、会社の方針と自分の理想が食い違ったことで起業への道に進むのですが、この会社員時代はちょっとした逆境を感じましたね。

これは私のいた職場環境が特殊だったことに起因しています。私をスカウトしてくれたのは、世界中からトップクラスの技術者が集結する「“技能五輪”の選手になってほしい」という理由からでした。その道はかなり過酷で、結果を残せなければ望んでいた待遇を手にすることができない狭き門だったのです。練習期間が必要な分、周りの技術者よりもキャリア的に出遅れてしまうため、「早々に現場に出て、バリバリと稼ぎたい」という私のモチベーションとの間にギャップが生まれました。その希望が通らなかったことが、独立するきっかけになります。

起業では、もともと料理が好きだったことから「調理師」への憧れをもっていたので、飲食店の経営を選びました。ただ、経営的に厳しく半年くらいで撤退を決意。資金面や共同経営者との関係性などで苦労があり、逆境を感じました。しかし、この逆境経験が今のビジネスに通じる萌芽になったのです。

飲食店をしているとき、「若いのに頑張ってるね」と声をかけてくれたお客様がいました。その方は経営者で、「うちで、業務委託として頑張ってみないか?」と誘ってくれたのです。成果に応じて報酬を得られる業務委託は「自分次第で高収入を目指せる!」と思い、営業代行の仕事をスタートしました。さらに、HRビジネスを展開している別の経営者からもお声掛けをいただき、そこでSNS運用やWebの知識を身に付けることができました。

その後、自分自身がインフルエンサーになり、自らの体験から得たノウハウや知見を活かせる当社の設立へと至るのです。振り返ると「本当に、人に恵まれた人生だな」としみじみ感じます。

恵まれたご縁を大切に紡ぎ、知見を得る。

──逆境からの教訓や学びについてお聞かせください。

「調子に乗らない」「環境のせいにしない」「周りを大切にする」ということを学びました。逆境から這い上がることができたのは、決して自分の力だけではなく、人とのご縁のおかげです。社会人になってから、たくさんの方々に助けてもらったことで、その考え方が間違いないことを確信しました。

ご縁からスタートした業務委託の営業代行では、ビジネスの上で不可欠な「営業力」を磨くことができましたし、「売上をつくる」という経営の基礎の習得につながりました。HRビジネスの会社では、当初コールセンターのテレアポをしていたのですが、たまたまマネージャーが退職するタイミングと重なり、無謀にも手を挙げたところを任せてもらえるチャンスに恵まれたのです。そこでは、「アポイント数を増やす方法」といったテクニカル面と同時に、「組織で数字を追いかける」といった業務も経験できたことで、経営者としての素地が養われたと思います。

加えて、Webマーケティングの知見を実践の中で身に付けることができました。さらに、これも偶然のめぐり合わせで、SNS運用に詳しいスペシャリストと同社で出会い、その手法を教えてもらえるといった幸運が重なったのです。その学びがインフルエンサーとしての礎になりました。

インフルエンサーとして選んだジャンルは、戦略的に勝ち筋が高いと判断し、自分の志向的にも好きだった「料理」です。仮説を基にしながら、次々と打ち手を実行していったことで、10万以上のフォロワーを獲得。途中で大手の競合も参入してきましたが、戦略通りに進めていったことで、突き放すことに成功したのです。その後、コロナという逆境が訪れましたが、これまでのノウハウを最大限に活用すべく当社を設立し、おかげさまで着実に成長を重ねています。

本気でクライアントに寄り添い、末永いお付き合いを。

──会社の特徴や強みについて教えてください。

大きくわけて2つのビジネスを展開中です。1つ目はフリーランス向けの「オンラインサロン事業」で、フリーランスのプログラマーやクリエイターに入会してもらい、当社で引き受けた案件をそのメンバーたちに発注しています。特徴は月額1万1000円を支払ってくださっている意識が高いフリーランスの方ばかりなので、仕事に対するモチベーションが非常に強いということです。クライアントからすれば質の高い制作物が期待できますし、クリエイターは自分で営業することなくプロジェクトに参画し、制作業務に専念できるというメリットがあります。

2つ目は、コンサルティングからマーケティング、制作や運用までを一気通貫で引き受けるサービスです。企業の「フワッとした悩み」の段階からご相談いただくことができ、必要に応じた的確な施策を立案し、必要であれば各種コンテンツなどを制作します。この際、オンラインサロンのメンバーたちと協働するので、リソース不足になることがほとんどありません。

会社の強みとしては豊富な経験を持ち、なおかつ最新のトレンドやテクニックを貪欲に吸収し続けるプロ人材がそろっている点です。真にクライアントに寄り添い、末永いお付き合いを心がけているので、必要であれば「ノー」を告げることもあります。例えば、私はコンサルやディレクションを担当しているのですが、「とにかく集客したい」という要望に対して「届けるターゲット層に訴求できなければ、意味がありません」とはっきり伝えます。それが中長期視点でクライアントの利益に結びつき、感謝の声につながっているのです。

ひたむきな頑張りは、必ず誰かが評価してくれる!

──若者へのメッセージをお願いします。

自分自身のことですが子ども時代や思春期のころ、両親の離婚など決して良い環境とは言えませんでした。しかし、それに屈することなく諦めずにコツコツと努力を積み重ねてきたことで、今があります。どんなに行き詰まっていても忍耐強く取り組んでいれば、その姿を誰かが見てくれているものです。悪いことをせずに、謙虚に生きることで、必ず良縁に恵まれると信じています。今は、「誰からも評価されていない」と感じていても、真っ当に生きていれば必ずチャンスはやってきます。

また、今の時代は多様な選択肢がある社会なので、逆に「何をやったらいいかわからない」という悩みを抱えている人も多いかも知れません。その場合は、「高収入を得たい」のか「自分の時間を大切にしたい」のかを、自分の価値観に基づいて掘り下げてみてください。若いうちは、「時間の投資=リターン」です。お金を稼ぎたいなら、多少過酷な環境に飛び込むというリスクをとってでもリターンを追求する方法がありますし、趣味などの時間を軸にしたい場合は、無理せず働けるところがあります。真面目に、そして自分に素直に毎日を楽しみましょう。

株式会社47マーケティング

設立 2022年
資本金 非公開
売上高 非公開
従業員数 非公開
事業内容 SNSマーケティング事業
URL https://47marketing.jp/
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