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【株式会社エディンバラ 長濱谷 航平】人生に無駄はひとつもない。どんなことも楽しみ、乗り越えていく。

2024/03/27

Profile

長濱谷 航平

株式会社エディンバラ 取締役

小原捺暉氏が代表を務め、昨年7月に設立されたばかりの新進気鋭の当社。サブスク型で場所や時間に縛られず学び続けられるeラーニングシステムや、大学生向けのゴルファーコミュニティの運営などを手掛けている。

甲子園を目指して全寮制の高校に進学し、「物心がついたころから、野球に熱中していた」と語る長濱谷氏。当時の体験や将来に向けての理念などをお伺いしました。

野球強豪校で、心身が磨かれる。

──逆境体験について教えてください。

人生において、一番逆境を感じたのは高校時代です。幼いころから野球に打ち込み、地域では主力選手としてプレーしていました。高校は甲子園を目指して、全寮制の強豪校へ進学したのですが、そこでの体験が強烈に脳裏に焼き付いています。寮生活では先輩2名と下級生2名の4人部屋で、後輩が先輩の部屋の掃除や洗濯をしたり、食事を運んだりといった家事業務を担当。ずっと実家で暮らしていたので家事は初めての経験で、先輩の好みを覚えることも必要なので苦労がありました。

先輩たちは、関東中の有力な選手たちが集まってきた猛者たちばかり。個性的なタイプの先輩も多く、ときには理不尽に感じるようなことを言われても「イエス」と応えるのが、体育会系の縦社会のルールです。練習の場面のみならず、寮生活というプライベートでも権力者である先輩たちとともに生活しながら、良好な人間関係を構築することが求められるので辛いと感じたことは無数にあります(笑)。しかも、相部屋の同級生が夏前に辞めたので、私一人で2人の先輩のお世話をすることになり負担が2倍に増加して大変でした。

野球の練習そのものも、非常に厳しかったです。また、よりすぐりの80名ほどのメンバーが切磋琢磨するという“選手の層の厚さ”もありました。通っていた学校は「甲子園」が至上命題のなか、全国屈指の実力を持つ選手全員が“野球に青春を捧げる”という環境でした。努力だけでは超えられない「才能の違い」を感じることもありましたが、甲子園で活躍するという夢を叶えるため一生懸命努力したことが、後々役に立ってくるのです。

例えば、大学受験の経験です。ひたすら野球をしていたので、高校時代はほとんど勉強をしてきませんでしたが、1年間の浪人時代に一気に頭に詰め込むことで無事に大学に入学できました。学業の知識はほとんどゼロの状態からスタートしたので、一般的には「大変」だったのかも知れませんが、私としては辛いとは捉えていません。むしろ、もともと勉強は好きな方だったので、野球で培ったメンタルの強さが受験にも役立ったと思います。

鍛えられたメンタルが、ビジネスで圧倒的な強みに。

──苦労があったからこそ、得られた教訓はありますか?

そもそも根っこにある考え方として、「やるなら、楽しくやった方が良い」という信条を幼少期から持っていました。思春期になると、周りには「頑張っている姿を見せるのは恥ずかしい」という人も増えてきました。ただ、私は「ダルそうにやるくらいなら、本気でやったほうがカッコいい」という価値観を抱き続けており、それは全力で野球に取り組んだ高校時代に固まった考えです。精一杯の力を注ぎ込み、多感な時期に楽しい事とともに逆境も経験するなかで、「今後の人生でこれ以上辛いことは無いだろう」という状況を通じて、強靭なメンタルを培うことができたのが一番の教訓です。

メンタルが鍛えられたことで乗り越えられたという事例は、いくつもあります。先述の受験を例にあげると、今の時代「現役合格」を目指す学生がほとんどなので、「浪人」という選択肢自体が困難な道だと思いますが、葛藤はありませんでした。勉強についても「土台があり、さらに積み上げて上の学校を目指す」という周りの浪人生たちに囲まれながら、私は基礎からスタートだったので大変さはありました。しかし、センターの直前に急激に実力が伸びて偏差値が約上がっていくのを実感することができるという、学びのおもしろさを味わうことができたのです。ちなみに商学部を選んだのは、両親が飲食店を経営していたので、“経営や財務などを学ぶことで、将来恩返しがしたい”という気持ちからです。

社会に出てからの例としては、前職で関西の新事務所を立ち上げ「ご縁も人脈もゼロ」からのスタートだったときです。最初は全然アポイントもとれない状態でしたが、辛さよりも“チャレンジするおもしろさ”の方が勝っていたのは、メンタルが強くなっていたおかげだと思います。なお、代表の小原とは予備校で出会い、たまたま同じ大学で再会したというご縁です。浪人していなければ、小原という唯一無二の理解者を得て一緒にビジネスをすることもなかったので、「人生に無駄なことは、ひとつもない」としみじみ感じます。

教育に改革を。未来を見据えたビジネスを展開。

──事業内容や会社の強みなどについて教えてください。

現時点での強みとしては、各種助成金に関する知見やノウハウを有しているところです。昨年7月に設立されたばかりなので、これからどんどんとビジネスを拡大していくフェーズです。今、事業として推進しているのは「サブスク型E-ラーニングシステム」と、「大学生ゴルファーコミュニティ」の2つです。ゴルフ事業はもともとプロを志していた小原が中心となって進めている最中で、大学生が加入しているサークル活動から一歩踏み出し、「ビジネスツール」として就活や入社後に役立つコミュニティづくりを目指しています。

私のミッションはeラーニング事業の展開です。単価が大きいこともあり、「すぐに成約」とはいかない商材ですが、試行錯誤を重ねながら信頼関係の構築に注力しています。ここでも、過去の「新規開拓営業」の経験が大いに役立っています。私も小原もアプローチ方法は違いますが、「教育」に重きをおいたビジネスを発展させていきたいと考えています。

──どのような教育事業への進出をお考えでしょうか?

まだ漠然としており今後ブラッシュアップしていきますが、例えば野球を例にあげると私たちの中学校時代は、みんな“ギラギラ”していた記憶があります。でも今の中学生たちはみんな上手で優秀なのですが、「標準化されている」というイメージです。しかし社会に出ると、“余人を持って代えがたい”という人材が重宝されます。ですので、若いうちは「粗削りでもいいから、長所を伸ばす」方がいいと思うのです。私自身が“器用貧乏”なところがコンプレックスなので、「秀でた何かを磨き上げる」ことをサポートしたいです。

頭でっかちにならず、まずは行動しよう!

──若者へのメッセージをお願いします。

「とりあえずやってみる」という行動力を大切にして欲しいです。私も一見すると回り道に見えるようなことも、結局自分のなかにノウハウとして蓄積されているのを感じます。今の時代SNSも発達して情報だけが先行するケースも見受けられますが、それのみに頼るだけだと頭でっかちになりがちです。まずは動いてみて、成功や失敗の体験を繰り返すなかで、人との繋がりも増えてくると思いますよ。私の場合もがむしゃらに行動したおかげで、今を楽しく過ごすことができていますし、人とのご縁にも恵まれています。

「行動したからこそ得られたもの」の一例としては、どんな相手でも物怖じすることなく話すことができる“コミュニケーション能力”でしょうか。ビジネス上での紹介も“お金だけ”にとらわれること無く、個人的に仲良くなることも大切にしています。

なお、直近での採用はないのですが、事業拡大とともに新しい仲間をお迎えすることも出てくるでしょう。個人的に一緒に働きたいスタッフは、責任感があり「自分のことだけではなく、お客様や仲間にベクトルが向いているタイプ」です。私自身、両親が経営していた飲食店の常連さんたちなど“地域から育ててもらった”という気持ちが強く、他者を優先する性質があるので、同じような考えを持つ方と相性がいいだろうなあと考えています。「自分の成績だけを伸ばせばいい」というタイプよりも、チームワークを大切にしてみんなで上を目指す方に仲間になって欲しいです!

株式会社エディンバラ

設立 2023年7月6日
資本金 400万円
売上高 非公開
従業員数 非公開
事業内容 eラーニング型企業研修の開発・販売
大学生の教育
イベントの企画・運営・採用支援
URL https://edinburgh.co.jp/
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