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【MCO株式会社 小林 勇輝】他責でなく常に自責で逆境を捉えると、成功への礎になる。

2023/11/07

Profile

小林 勇輝

MCO株式会社 代表取締役社長

高い営業力を強みに、セールスプロモーションやコンサルティング、スペースクリエイト事業を展開中のMCO株式会社。経営するのは若干25歳にして、グループ会社を合わせると6社を率いる小林社長だ。小林氏は中学校時代から130kmの球威を誇るピッチャーとして活躍し、プロを目指して関西の強豪校に進学するも、ケガをきっかけに断念。抜け殻状態を経験するも、高校生の時点で次なる目標を「ビジネス」に見定め、経営や起業を学ぶためにベンチャーのサポートなどで著名な大学に進学した。

そんなドラマチックな人生をひた走っている最中の小林社長が経験した逆境体験や、そこから学んで活かされていることなどを伺った。

野球からビジネスへ。成功と失敗の連続を経験。

──逆境体験を教えてください。

社会に出てビジネスを始めてからは、「これぞ逆境」という局面の連続で、今や免疫が出来ています(笑)。そもそも、私がビジネスを始めたきっかけは、お金儲けが好きというシンプルな理由もありますが、子供時代にプロを目指して打ち込んできた野球での挫折がバックボーンです。ピッチャーはマウンドに立つとみんなから注目される主人公のような役割でしたがケガによって、野球選手として脚光を浴びる夢を諦めることに。しかし、「ビジネスで晴れ舞台に立つ!」と高校時代に決心したのが、起業に至る理由です。

「逆境体験」でいうと今の会社を立ち上げる前に、いくつか経営で失敗をしているのですが、そのうちのひとつが10代のころに経験した「従業員との確執」でしたね。当初はプレイングマネージャーとして、経営をしながら自分で数字もつくっていました。組織づくりのために現場を離れたところ、年上の社員たちから猛反発を食らうことに。「営業の上前をはねて、利益だけ吸い上げている」というあらぬ噂を広めて結託し、違う会社をつくって出ていかれるということがありました。

あとは、事業を任せていた責任者が背任行為に手を染めていたということも。それが20歳までに経験した逆境ですね。

25歳になった今、当社を含めてグループ会社を6社経営しています。失敗から多くを学びましたが、リスクヘッジをしていても想定外の方向から「横領」や「信義則違反によるとトラブル」がやって来るので、何があっても驚かなくなりましたね。

ビジネスは良いことだけじゃない。逆境からの学びを、改善に役立てる。

──「裏切り」にあっても、折れない理由を教えてください。

結果として裏切り行為になっただけであって、最初から悪いことを計画していたわけではないと信じています。あと、私が感じるのは「裏切られる側の責任」ですね。背景に満たされない何らかの原因があって、こちらが気づいてあげられなかったからだと思っています。もちろん、「横領」などについてはビジネス上の義務は果たしてもらいますが、矢印は常に自分に向いていて「相手だけが悪い」と責任を押し付けることはないですね。

人を信用して仕事を任せている以上、経営者として責任を持つのは当然のことと言えるでしょう。今後また、「騙された」という場面を迎えるかも知れませんが、それで良いと思っています。私は会社の理念としても自分自身の信条としても「愛」を大切にしています。だから、裏切られることがあってもネガティブに引きずるのではなく、「次に活かそう!」とポジティブに切り替えて前進していくのが、自分らしさでありポリシーですね。

たとえばお金に対して、以前はどんぶり勘定でしたが、お金にまつわる逆境のおかげで財務体制を見直すきっかけになりました。悪いことをした人を咎めるだけでは、次も同じことを繰り返すだけで終わってしまうので、改善していく方向にした方が健全な経営につながります。

あと、私はビジネスにおいて「信用」はしますが、深い人間のコアな部分の「信頼」はしないですね。だから、「裏切り」について感情的にならず冷静でいられるのかも知れませんね。

何か悪いことが起こったとき、最初に頭に浮かぶのは「価値を提供できなかったからだ」ということです。たとえば「急に優秀な人材が辞めてしまう」といった場合、会社がその社員の望む場所で無くなってしまったことが原因です。当社では社員のキャリアビジョンをしっかりくみ取り、自社の掲げる「輝」という理念とのすりあわせを常に実施しています。社員一人ひとりが長所を活かして自分らしく活躍することで、会社が拡大してみんなが「輝」ことにつながっていくのです。

経験から育まれたエンゲージメント向上の秘訣。

──逆境があったからこその、御社の「強み」を教えてください。

メンバー全員が「当事者意識が凄い」ということですね。「雇われている」という感覚の社員は皆無で、みんなが「こんな組織にしていきたい」ということを役員クラスだけではなく、入社してすぐの社員でも明確に持っているのが当社の自慢です。会社へのエンゲージメントが高まるチームビルディングが出来るようになったことは、逆境を経て身につけることができた強みだと思いますね。

そのためにやっていることとしては、面談へのこだわりです。改善を促進するKPTを重視した、振り返りを実施します。本人のキャリアビジョンや「どうなりたいか」をヒアリングして現状を把握し、会社内でのキャリアビジョンに落とし込みます。それを続けるだけで、継続的な成長につながりますし、会社としてもサポートを惜しみません。「課題がずっと同じ」という人は行動していないということの証左なので危険信号ですね。たとえば「売上が上らない」という課題があり、その改善のために「たくさんアポイントをとる」というアクションプランがあったとします。努力が全て実るわけではないので、アポをとることに苦戦するかも知れません。その場合は「アポイントがとれない」など課題がスライドし、今度は「アポイントの手法を変える」など解決の道へと近づいていきます。一歩ずつ着実に前に進み、成長するのがKPT面談の特徴です。

当社ではこのKPT面談を取り入れ、「輝」という志をひとつにするというインナーブランディングを実施することが、組織強化につながっています。当社だけではなくグループ会社にもこの文化を浸透させていますね。また、このKPT面談を含めたビジネスサポートをクライアントに提供するOJTコンサルティング事業も展開中です。

人事を尽くして天命を待つ。毎日を精一杯生きよう。

──若者へのメッセージをお願いします。

私もまだ25歳なので若者の部類に入るかと思います。その立場から言わせてもらうと、「甘えていませんか?」と思ってしまうことが多いですね。綺麗事が苦手なので、ストレートな物言いになってしまってすみません。どういうところに感じるかというと「行動しないこと」ですね。頭が良く考えることは得意なのに、「なぜ動かないのですか?」という疑問が浮かんできてしまうのです。頭の中だけでは物事は進まないので、まずは行動しましょう。一個の選択肢として「動きながら考える」でもいいと思いますし、トライすると良くも悪くも思いもつかなかったことに出会い、対処することで成長につながります。

ビジネスに限らず、成功するには「運の要素」からは逃れられません。しかし、行動しなければそもそものチャンスに巡る会うこともできないのです。チャンスの確率を上げて広げていくためにも「まずは行動」ということを伝えたいですね。良いことも悪いことも若いうちに経験しておいたほうが、数年後に振り返った時に自分の糧になりますよ。そして「難しい選択をする」ことも大切です。「楽をしたい」という道を選んだら、結局後悔が待っています。

あとは「1日を100%生きること」です。一生懸命生きていたら、何かしらの成功体験を得ることができますし、次の日には間違いなく別の自分に変わっているのがわかります。最後に伝えたいのが「自分との約束を守ること」の重要性です。自分を知るのは自分自身なので、「約束を守る」ことは絶対的な自己評価の基盤となります。それを履行することで、パワーがみなぎるのを実感できますよ。

MCO株式会社

設立 2019年12月
資本金 20,000,000円
売上高 非公開
従業員数 151名
事業内容 ・セールスプロモーション事業
・OJTコンサルティング事業
・スペースクリエイト事業
URL https://www.mco-japan.com/ https://en-gage.net/mco_jobs/
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