アジアを代表する会社を作るために人材紹介以外の事業も展開
—— 御社の事業内容をお伺いできますか。
キャリアや第二新卒の人材紹介で立ち上がった会社です。私は元々保険会社に勤務しており、そこから人材紹介の会社に転職しました。どちらの会社でも営業成績はトップでしたが起業しました。私のできることが人材紹介だったので、人材紹介の事業でスタートしたのです。
しばらく第二新卒のエージェントをやっていました。しかし、私は「アジアを代表する会社を作ること」をビジョンとして掲げており、第二新卒のエージェントだけでは厳しいことを感じていました。世界でトップを取るために、二期目から人材紹介以外の新規事業を展開しています。人材紹介と介護事業所さんの採用コンサルティング、プログラミング言語が不要のノーコードによるアプリ開発、またライブ配信を使ったイベント企画の子会社があります。
エネルギーが尽きるまでずっと挑戦がしたい
私は何か特定の事業をやりたい気持ちよりは、「世の中に爪痕を残したい」という想いが強くて起業しました。私だけでなく、私と関わった人がどんどんチャレンジすることによって、社会に大きく貢献できるような事業が生まれて欲しいです。
本当は世界平和や戦争撲滅、女性が活躍する社会を作ったり高齢者の雇用機会を増やしたりなど、やりたいことを挙げるとキリがありません。ただ、私の人生だと残り30〜40年ほどしか働けませんし、全ての願いを叶えることは困難でしょう。でも例えば、私と一緒に働く社員が挑戦して社会課題を解決する可能性はありますし、お付き合いしているお客様の挑戦を支援することによって、そのお客様が世界平和を実現するサービスを作るかもしれません。
私にできる事は、私に関わるみなさんが、当たり前に挑戦できるようにすることだと感じています。私もずっと挑戦がしたいです。どこかのタイミングで私のエネルギーが先に尽きるかもしれません。でも今のところはエネルギー切れの様子はないですね。
会社を作って2週間で全社員が退職したことがある
—— 逆境経験をお伺いできますでしょうか。
沢山あります。会社を作って2週間で社員が全員辞めたことがあります。2018年4月に会社を設立しましたが、人脈も貯金もない状態での起業でした。ただ圧倒的な自信だけがありました。私ともう2人、ゲームが得意な社員を採用して3人で、e-sportと人材紹介を掛け合わせた事業で会社を設立しました。
「教え込めば誰でも営業できるようになる」と思ってましたが、起業してすぐは私は営業回りで朝から晩まで外出していて、夜に帰社したタイミングで営業を教えようと思ってましたが、2人とも退社して帰宅していました。その後、2人は私と温度感が合わなすぎて退職をしました。「代々木のオフィスを借りたしがんばるぞ!」というタイミングで、2週間後に私は1人になっていました。
あとはコロナ禍に突入した時も大変でした。当時は新規事業で飲食店や美容室の空きスペースに広告が貼れるサービスのため、飛び込みで多くの飲食店に行って営業していました。そのタイミングでコロナ禍になったので、新規事業はかなり厳しくなりました。
人材紹介事業も、コロナ禍が始まった時は採用がどこの会社でもストップするので、売り上げが75%減になりました。200社ほどの引き合いがあった会社数も、10〜20社ぐらいになってました。特に第二新卒を20代から採用しなくなったので、本当に厳しかったですね。

経験よりもマインドを重視して採用
—— 御社の雰囲気をお伺いできますか
前向きで明るくて、挑戦や成長をしたい人しかいないですね。社員には自信があります。従業員130人のうち、20~30%は社員に人材を紹介してもらうリファラル採用です。社員が友人などに「楽しくチャレンジできるよ」と伝えて入社されている場合が多いですね。様々な手法で採用のための母数を集めており、経験よりもマインドを重視して採用しています。
他にも、社内には任意で入れる部活動もあります。野球部やキャンプ部などです。社員が自主的に部員を設立して、部員を集めて活動しています。
事業が生まれる環境に思いきって飛び込む勇気が必要
弊社には起業したい人が入社することが多く、一期目の社員のほとんどが起業してます。他にも、起業したけどうまくいかなかった人も社員に多いですが、入社したあとに事業を起こすと、成功しています。
弊社に入社して勤務すると、経験によって市場価値が上がると思います。もし社員が転職するときにも、転職して年収が下がるよりも年収が上がる転職をしてほしいので、弊社での経験をステップアップに活かして欲しいです。(転職してほしいわけではありませんが笑)
「地方から東京に出て何か成し遂げたい!」もし、このような若者が入社してくれたらとても嬉しいです。私は九州の高校と大学に通っていましたが、周りに起業家や事業家の人が全くいませんでした。そのままではチャンスがないので、起業したくて東京に来ました。その判断はよかったと感じています。
一社目では保険のベンチャー企業でとても成長させていただき、その後も人材会社で成果が出せました。周りに切磋琢磨できる人がいたり、当たり前のように事業が生まれたりする環境に、思いきって飛び込む勇気が必要です。その勇気があって弊社に入れば、市場価値が上がるでしょう。
ビジネスには高いスキルが必要という訳ではなく最終的には人間性が大事
—— 若者へのメッセージをお願いします。
社会で成功するために必要なのは、最終的には人間性です。何事にも感謝できて徳を積める人間になれば、成功するのではないでしょうか。私は親に自由に育ててもらい、また野球で感謝する大切さを鍛えてもらいました。大人になると、つい言い訳をしたりがんばらなかったりする人がでてきます。なので、できれば純粋な子供の心を持ったまま大人になった方が成功する確率は高いと思います。
先入観で物事を決めつけない柔軟性を持ちながらも信念がある人で、なおかつ人間性もしっかりしていれば、周りがどんどん応援してくれるでしょう。ビジネスには、高いスキルが必要という訳ではないです。
人を巻き込む力、説得する力、応援する力、そういうことがしっかりできる人間性が大事です。みなさんも、ぜひ自らの人間性を磨いてください。そうすれば、きっと成功に繋がるでしょう。