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【株式会社デジタリフト 百本 正博】目の前のことをやめてしまうことが一番の失敗。可能性がゼロでない限りチャレンジしていこう!

2023/02/03

Profile

百本 正博

株式会社デジタリフト 代表取締役

日本大学商学部卒業後、総合広告代理店に入社しアカウントエグゼクティブ(AE)*を担当。その後独立し、大手インターネット広告会社のコンサルタント、ITスタートアップのアドバイザーを務める。多くの実績を積み、総合的な知見を培ったのち2012年に株式会社デジタリフトを創業して代表取締役に就任する。
クライアントに対してブランディングから制作進行、アフターフォローまでを一貫して担当するポジション。
同社は「カスタマーの意思決定を円滑に」を経営理念に掲げ、広告配信設計から分析までを一貫して運用するトレーディングデスク事業を中核として、付帯領域である制作、アフィリエイト、SEO及びコンサルティングを提供。。「User Experienceをデジタル技術で最適化する」をミッションとして、クライアントとエンドユーザー双方の利益最大化を目指している。
今回、百本氏に同社の特徴や強みを伺い、あわせて百本氏が過去の逆境経験から学んだこと、若者へのメッセージなどを伺った。

戦略から実行までをワンストップで行えるのが強み

—— 御社の事業内容について教えて下さい。

弊社は、情報通信業でデジタルマーケティング支援を行っている会社です。トレーディングデスク事業、コンサルティング事業、SEO事業、アフィリエイト事業、SNS運用事業、など幅広く行っている中で、主力となるのはトレーディングデスク事業となります。
トレーディングデスクはデジタルマーケティングの中の運用型広告にあたり、「その人のニーズに合った広告を出す」ことをプログラムして配信するサービスです。私たちはその広告の運用をクライアントのご希望を加味して、ご提案をしながら遂行しています。
デジタルマーケティング業界というのは競争の厳しい世界で、運用自体は細かな変更を継続していかなくてはいけません。いろいろと手がかかり、細かい点に真摯に向き合う企業が多くない中で、それをやっていくことが弊社の存在価値だと思っています。
広告配信をする手前の段階でクライアントが何か問題を抱えて悩んでいないか、どんな希望があるのかを伺いながら、コンサル的な領域から入り、どのような構図で広告配信するのかを相談しながら最終的に具体的な広告配信プランとしてご提案し、採用されたプランに沿って広告を配信し、広告効果計測、分析、改善策提案まで一連のサイクルを繰り返し行っています。

 戦略から実行までをワンストップでできるのが弊社の強みですね。

また、クライアントの業種が幅広く、企業規模に関してもベンチャーから名前を言えば誰でも知っているようなナショナルクライアントまでと、上下左右に広くお付き合いさせていただいています。
そのため、「その業界の広告運用は過去の事例がないので対応できません」「その商品はやったことがないのでわかりません」という事は、ほぼありませんね。

誰もがチャレンジできる環境。社員は人柄が良い方ばかり

—— 社内の環境やどんな人が多いのかなどを教えてください。

和やかな環境の中でそれぞれがチャレンジできるような会社でありたいと願っていて、社内はほぼそんな環境になっています。
たとえば、営業は一日中ずっと電話に張り付くというゴリゴリの感じではありません。リード獲得手段についても効率を重要視しているので、ほかの業務と並行して進めています。
社員にはさまざまなチャレンジをしながら、どんどんスキルアップして戦力になってもらいたいですね。
社員はとても仲が良く、就業後や休みの日に一緒に遊んだりすることも。チームやエリアが異なるメンバーとは業務で関わりが少ないこともありますが、社員全員の自己紹介資料を公開しており、関わりの少ないメンバーとも親しみを持ちやすいようにしています。
会社で導入しているコミュニケーションツールの中に雑談部屋があるのですが、業務時間内でもそういった場所での雑談を歓迎していて、業務にまったく関係ない話題で盛り上がったりしています。、息を抜くときは息を抜き、集中するときは集中する!という感じでメリハリ良く仕事をしてくれています。
お弁当をみんなで注文してランチをすることもあり、そういうときは特にチームや役職関係なく、いろいろな話をしてわいわいやっていますよ(コロナ感染状況により実施は判断しています)。
会社としてもカルチャーづくりや、レジャー的な要素を充実させています。 
ここに至るまでは挫折もあり、社員が何人も辞めてしまう時期もありました。でも、そのときに「残ってくれている人はどんな人か」「退職した人が辞める理由になったものはなにか」などをみんなで考え、いろいろと意見を出し合いながら「こんな環境にしたら働きやすいよね」と追及したことが今につながっているのだと思います。

——では、今後どんな人を採用したいと思っていますか?

一言でいうと、人間的にいい人。弊社はデジタルマーケティング業界の企業なので、当然ながら業界の経験とかロジカルに考えられる事も重要にはなってくるのですが、明るい性格である事や、相手の立場になって考えられる人という事を重要視しています。
人間的にいい人が多くいる会社のほうが、人も会社も成長し続けられると思うので、スキルにプラスαで人柄は外せないですね。

 

逆境も自分が決めたことを信じて突き進むことで乗り越えられる

—— 逆境経験とそれを乗り越えた方法について教えて下さい。

起業したてのころはうまくいかないことも多々あって、資金繰りで苦しみました。これが4・5カ月続いたらヤバイという状況だったので、一番きつかった経験ですね。
ただ、起業するとなるとそんな場面も起こり得るわけで、その覚悟も持っていました。
成功できる、伸びていけるドメインだろうという確信もありましたし、その中で自分も会社も一定のポジションを取れる道筋を持っていたので、自分が決めたことを信じて突き進むことで窮地を脱した、というのが逆境を乗り越えた方法です。
もともと、諦めない心や強いメンタルを持っていたかと聞かれるとそうでもなく、いろいろと失敗を繰り返しながら学び、這い上がってきたことで強くなったと思います。

—— では、失敗からどんなことを学びましたか。

失敗経験が浅いうちは、尻込みしたり落ち込んだり、そこで諦めてしまうこともあるかもしれません。
ただ、失敗しそうになったときに、落ち込んでしまって目の前のことをやめてしまうことが一番の失敗だと私は思います。みなさんそれぞれのレベルの中で失敗もあると思いますが、諦めたらそこでゲームセット。
どんなに自分が不利でも、ゼロになって消えてなくなる瞬間まで「何が最善なのか」ということを考えるべきで、それができる人は本当に強いし、成功する可能性も高いはずです。
失敗を乗り越えたという経験があれば、失敗しかけたときに以前より頑張れるようになったであったり、最終的な結論が多少いい状態になったであったり、最悪の事態は避けられたであったり、より良い方向に進むと思うんですよね。
可能性がゼロでない限りは模索しながらチャレンジしていく、ということを私は今までの失敗経験から学びました。
また、状況は焦っても悠然としていても何も変わりません。その状態を少しでも改善するために、何をしなければならないのかを「平常心」で考え実行することが大切です。考え実行する、それができるかできないかは結構大きいですね。
最後まで諦めず、冷静に平常心でどうすればいいのかという事を、その局面の中で考えるというのがベストだと思います。

サービスをパッケージ化してクライアントの良きパートナーになる

—— 今後のビジョンについて教えて下さい。

クライアントのデジタル周りのお悩み事は広告配信に限らず、もっといろいろなことがあります。例えばホームページの作り方、どのようにSEO対策をするのかなど。
それを私たちは「ブランド・メディア領域」と呼んでおり、その領域に入ってワンストップでクライアントにデジタル周りのソリューションをしっかりと提供できる存在になる、という事に何年もかけて取り組んでいます。
クライアントにとって私たちが「発注先」になるだけでなく、「パートナー」として取り扱っていただけるような存在になりたい。なっていかなくてはいけないという思いがあります。
今までもずっとそこを目指してやってきましたし、これからも目指し続けるつもりです。
また、ビジネスモデルという大きな観点で見ると、弊社を含めて広告関連の企業はいわゆるフロー型のビジネスなんですね。フロー型は商品やサービスを販売して、その都度契約を結ぶビジネスで、そのほかにはストック型という継続的に契約が続くビジネスがあります。
フロー型は売り上げが立ちやすい反面、収益が不安定というデメリットがあるのですが、ストック型だと手堅く毎月安定した収益を得ることが可能です。今後、弊社はストック型のビジネスを事業の中に取り入れ、フロー型とストック型のバランスを取ることで、企業の安定性と成長性の両方を実現しようと考えています。

 

—— 課題点はどんなところでしょうか。

私たちがチャレンジしようとしていることは、難易度が結構高いんです。すべての領域を一人が全て行うという事は難しく、それぞれの領域にスーパーなスキルを持った人材に入ってもらう必要があります。
この人材確保が第一フェーズだとして、第二フェーズではそれぞれのサービスを横串で刺すようにしてパッケージ化し、クライアントに提供すること。弊社は現在、この第二フェーズに進んでいて、今後はそれをどう取りまとめるのか、どうしたらよりよい形で提供できるのかという点が課題です。

体験・実行する経験を積んで20代でスタートダッシュを!

—— 最後に、若者に向けてメッセージをお願いします。

今は経験で差がつく時代です。自分で体験する、実行する経験を若いうちに積んでください。知識をつけることはいいことですが、知識の差はすぐに埋められます。ネットで検索すれば答えはすぐに出てきますし、知識を的確に取れる機能は社会が持っています。
情報格差は個人のちょっとした努力で埋められるので、体験や実行に是非取り組んでほしいですね。知識もつけながら経験を積んでいけば、より進化したビジネスパーソンになれるはずです。
今は20代30代40代と将来自分がどうなっていくのかイメージしにくいと思いますが、そのことを想像しながら動くことは重要です。
イメージをするヒントとしては、大学4年間を20~50代に置き換えてみること。たとえば、社会に出て働く20代を大学1年生に置き換えてみます。あなたが大学3年生だとして、「1年生に戻ったらやりたいこと」と「社会に出て20代でやっておくべきこと」というのは若干似ていると思うんです。
大学1年生、2年生で頑張った人は、3年4年になるとコミュニティの中で、ポジションができているはずです。それと同じで、社会人になって20代30代と頑張れば、40代50代は仕事が安定してくると思います。
20代は頑張りどきです。スタートダッシュをして頑張ってくださいね。

株式会社 デジタリフト DIGITALIFT Inc.

設立 2012年11月
資本金 136,461(千円)
売上高 2,633,197(千円)
従業員数 66名
事業内容 広告・コンサルティング事業:コンサルティング / 広告運用(トレーディングデスク)  ブランド・メディア事業:SEO / インフルエンサー / アフィリエイト / SNSアカウント運用 / 制作
URL https://digitalift.co.jp/
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