事業概要
—— 事業内容について教えてください。
事業内容は大きく分けて2つありまして、SaaS事業とソリューション事業の2つです。企業理念に「顧客を成功に導く」とありますが、まさに顧客である「EC業界」のD2C・EC・単品通販企業様を成功に導くためのマーケティングDXを推進させる事業を展開している会社です。
特にコマースフォースの主力事業でもあるSaaS事業は、2つ自社サービスがあり、UGC活用ツール「UGCクリエイティブ」と、UGC創出ツール「ECキャスティング」があります。主に化粧品、健康食品、食品、アパレルなどのEC/単品リピート通販/D2C企業様向けに提供しているD2C特化型SaaSで、コロナかによるEC市場の拡大も相まって、お陰様で今では200社を超える多くのD2C/EC通販企業様にご利用頂いております。
—— D2C×SaaSという事業ドメインを選ばれた理由はなんでしょうか?
これは私自身の話になるのですが、新卒で入社した会社がたまたまD2C・EC・単品リピート通販企業向けにASPカートシステムやWEB接客ツールのSaaSを提供している会社でして、SaaSの内容は全然コマースフォースとは違うのですが、D2C×SaaSが私のファーストキャリアになったこと、D2CやSaaSやサブスクと呼ばれる前から会社員としてEC業界に携わることができたことは今考えると大きいですよね。
会社員時代、D2C特化型SaaSの営業担当として、日々多くのEC通販・D2C会社さんと向き合い、目の前の「お客様を成功に導く」ことだけに集中して働いていましたね。
「こんなこともできないか?」といったご要望をたくさんいただいて。でも当然、会社員として自社のSaaSを売らなければいけない中で、クライアントのすべてのご要望にお応えすることはできなくて。
そこで、今目の前にいるお客さんを、もっと成功に導きたいと考えました。お客さんの求めるサービスを“1日でも早く”実現させるためには、それをスピーディーに開発・提供する顧客を成功に導く会社を自分で作るしかない。
そう考えて起業しました。「顧客を成功に導く」という考え方は、会社員時代から私がずっと大事にしてきたことであり、現在では自分の会社の理念にもなっており、一番大事にしています。
—— どうやって自社サービスをここまで成長させたのでしょうか?
やはり目の前の顧客を成功に導き、実績を積み上げて信用していただくことだと思います。それを1社、また1社と目の前のお客様を成功に導き続けてきた結果、実際に当社のサービスを利用してくださったお客様が、他のお客様を紹介してくださったり、EC業界の間で良い口コミが広がって、どんどん引き合いが殺到していきました。
当社の場合、ただツールを提供して終わりではなく、むしろはじまりだと思っていて、企業理念の「顧客を成功に導く」にある通り、カスタマーサクセスに力を入れています。EC業界に精通した当社のカスタマーサクセス担当がEC/D2C事業の立ち上げから成功まで総合的に支援することで、ただSaaSツールを提供している会社ではなく、「D2C・EC通販企業を成功に導く会社」ということで、当社を選んでいただけているのかなと思います。
毎日が学園祭の前夜祭。20代の若手が主役となって活躍する明るく活気溢れる職場
—— 社風について教えてください。
若い社員がイキイキと主役となって活躍している元気で明るくて活気ある会社だと思います。当社の社員はとにかくバリバリ働く成長意欲の高い若い社員が非常に多いんですよね。
ベンチャーだから当たり前といえばそうかもしれませんが、平均年齢24歳、女性比率8割、女性管理職比率9割の会社で、働きがいをもってバリバリ20代の若手女性社員が主役となって活躍している会社は非常に珍しいと思います。女性が多い会社と聞くと、成長や裁量などのやりがいよりも、福利厚生やワークライフバランスといった働きやすさを売りにしている会社が多いかと思いますが、当社の場合は若手の女性社員がバリバリ活躍する働きがいをもって働いているんですよね。
クライアント様からも、「コマースフォースさんは華やかですね」や「どうしてそんなに若手がバリバリ、モチベーション高く一生懸命働いてくれる社員が多いんですか?」と言っていただくことも多いです。
会社の方針もあって、社員には素直で可愛げのある人が多く、いつも元気でニコニコしていて、挨拶もできて人柄が素敵な社員が多いです。
それでうちの人事が採用方針は「素直で可愛いやつ」とわかりやすい言葉で定義してくれた感じです(笑)
結局可愛がられる人って、人望があって人間性が素晴らしいってことだと思うんです。
クライアントもそういう人からサービスを買いたいと思うじゃないですか。
社長の私が言うのもあれですが、うちの社員にはそういった人材が多いですね(笑)
—— 社員同士の仲も良いんですか?
社員同士年齢が近いというのもあって、会社の飲み会とは別に、プライベートでも社員同士で遊んだりお互いの家に遊びに行ったり、飲みに行ったりしているみたいですよ。仕事でもコミュニケーションが活発ですし、営業ならロールプレイングをしていることも多いようですね。
会社の飲み会制度でいうと、毎月チーム目標を達成したらそのチーム全員に「達成会代(飲み代)支給+翌朝午前半休」という達成マンス制度というのがあります。
あとはシャッフルランチなどもやっております。
そういった「採用・育成・活気」には特に力を入れている会社でして、社内交流の機会や組織の活性化を大事にしています。
あとはコマースフォースの事業内容が、化粧品やアパレルなどのD2Cの企業様を成功に導く仕事を行っているというのもあり、たまに私が会社に出社すると新作のコスメをかけて社員がじゃんけん大会してたりとか、仕事中は当たり前ですが全員もくもくと集中して働いていますが、就業後のオフィスはまるで毎日が学園祭の前夜祭みたいな感じです(笑)
ベンチャーなので大前提、「成長」や「裁量」を求めている人でなければ、入社後ミスマッチになると思います。コマースフォースでは働きやすさよりも働きがいのある会社を目指しています。そのため、「何をするかよりも誰と働くか」に共感し、若くして裁量をもらって圧倒的に成長したい人には会う会社だと思います。
1度きりの人生、人生を懸けて何か大きなことを成し遂げたい
—— 小野瀬社長のご経験の中で、最大の逆境は何でしょうか?
学生時代のバスケ部のときも多くの逆境がありましたし、会社員の時も、もちろん起業してからも多くの逆境を経験してきました。でも最大と言われると人生のターニングポイントになったのは大学4年生の時に祖母が交通事故で他界した事件がきっかけですね。
自分はもともと夢もやりたいことも特になかったので、なんとなく安定した有名企業や大企業に就職してサラリーマンになるか、公務員になろうと考えていました。
なので、自分が知っている有名な企業を中心に就職活動をしていたら、有難いことに何社か内定をいただけて。
じゃあどこに入ろうかと考えていた矢先、祖母が交通事故で他界したんです。大型トラックに轢かれて亡くなるという、悲惨な事故でした。
幼少期から祖母と一緒にいる時間が多く、おばあちゃん子だったので、当たり前にいると思っていた祖母が突然亡くなって、悲しくて、何も考えられませんでした。
でもお葬式が終わり、家に帰ったあと1人でじっくり考えていく中で、「もしかしたら事故にあっていたのは自分だったかもしれない。もし自分が事故に遭っていたら、後悔しないだろうか?私はいつ死んでも後悔しないような生き方ができているだろうか?」と自問自答していきました。
すると、
「こんな適当な考えで、なんとなく就職先を決めていいのか。このまま人生を適当に選んでいたら、きっと明日を必死で生きようとしている人に対して、すごく失礼だ。そして何より、死んでいった祖母に失礼だし、死んでいった祖母に顔向けできない。」
「たった一度きりの人生、残りの人生を懸けて何か大きなことを成し遂げたい」
そう思いました。
もちろん、具体的にその「何か」が決まっているわけでもやりたいことが急にみつかったわけでもありませんでしたが、今考えばその時が「起業」を志したきっかけだったんでしょうね。
そこからは行動は早かったです。
大学4年生の初夏に、頂いた内定を全て辞退しました。
もちろん内定を保持しながらという保険をかけることもできたと思いますが、そんな中途半端な覚悟では自分に甘えがでてしまうと思いました。
退路を経って、後戻りできない環境を自分でつくりたかったんだと思います。何より、なんとなく生きていた時の自分にもう戻りたくはないという思いも強かったんだと思います。
—— なぜ、起業家という道を選ばれたのでしょうか。
大きなことを成し遂げた人たちのことを知るために、偉人たちの本を読み漁ったのがきっかけです。色々なやり方がありますが、一番私の心に刺さったのは、事業を通して世の中にインパクトを与えて、経済を回して、社会貢献もできる。それが全てできる「起業家」という生き方が、いちばん自分に刺さりました。
でも、起業家になることが決まってもやりたいこともなければ、どんな事業を立ち上げるかのアイディアもありませんでした。
なので先人たちの起業家の本を読み漁りました。
すると起業家には学生から起業した人もいれば、会社員を経験してから独立して起業した人がいて、私のように特別やりたいことや具体的に事業プランなどが決まっていない場合は、後者が1番良さそうだと思って、そうして更に会社員を経験してから起業した人のことを調べていくと、裁量や成長機会が多くあるベンチャーに入って、そこで圧倒的な成果を出して活躍してから独立されていたことが多いこともわかりました。
「それなら自分でも頑張ればできるかもしれない。」そう思いました。
だから自分は、就職先に設立6年目の社員数10人ほどのITベンチャー企業を選んだんです。
そしたら内定を頂いた当時は10人ほどしかいなかった会社なのに、どんどん拡大していき、3年後には社員数100人を超える上場企業にまで成長していったんです。
名もなき小さなベンチャー企業が上場企業になっていく過程を中から社員として体験できたことは私の人生の財産ともいえる貴重な経験をさせてもらったなと前職には感謝しております。
そしてそれとともに、30代の若い社長が一代でベンチャーを立ち上げて東証一部上場企業にしていった過程を中から見ていく中で、「こうすれば上場できるんだな。自分ももしかしたら頑張ればできるかもしれない。」そんな自信が湧いてきました。
そして、24歳の時に株式会社コマースフォースを起業して今に至ります。
自分で選んだ人生を、自分で正解にする
—— 今後の展望について教えてください。
ざっくり起業する時に「大きな会社を創ろう」それだけを決めて勢いで起業しました(笑)その思いは当時原宿のマンションの一室で私ともう1人しか社員がいなかった時から変わっていません。
会社とは、1人では実現できないことを実現させる場所だと思っています。私がプレイヤーとして1人で稼ぐだけなら、個人事業主・フリーランスのほうが良いと思います。
そうではなく、個ではなくチームとして大きなことを成し遂げていきたい。
そう考えて株式会社という営利組織を設立しました。
なので、上場はもちろん、いずれ社員数が1万人を超えるような企業に成長させたいと思っています。というのも弊社の行動指針のひとつに、「スイミーのようにチーム・コマースフォースで成し遂げる」というスイミー経営を大事にしておりますし、「社員は大事どころではない、社員が主役であり、社員こそが競争力」というのをいつも言っています。
絵本のスイミーのように、1人でできないことも、同じ方向を向いた社員が大勢集まることで大きなことを成し遂げられる会社にしたいと思っています。
スイミーってほぼ同じサイズの1匹が100匹、1000匹、1万匹と合わさることで結果的にクジラよりも大きくなったように、1人では実現できないことも、100人、1000人、1万人と集まることで大きなことを成し遂げることができる。そうやって同じ方向を向いた社員が理念実現のためにチーム・コマースフォースで一致団結することにより、いずれ社員数1万人を超えるような日本を代表する会社をつくりたいです。
—— 最後に、メッセージをお願いします。
就活生だった時、祖母が亡くなったのをきっかけに内定を全て辞退して「設立6年目のベンチャーに入っていずれ起業する」なんて言ったときは、周りから笑われました。頭がおかしくなったんじゃないか、急に意識高い系になったんじゃないかって(笑)
でも自分を笑った人たちは、私が選んだベンチャー企業が3年後に上場企業になることなんて、誰も想像もしていなかったと思うんですよ。
そういう意味では、私はあの時、99%の人が選ばないような選択を敢えてした時点で、1%の人材になる切符を手に入れていたんだなと思います。
もちろん1%の選択をするだけでは意味がなくて、その選択を自分で正解にしないといけません。それは自分次第です。
当然、人と違う人生を選ぶと、周りからは色々言われるし、怖くもなることもあるかもしれません。
でも私はこの選択には未来しかないと思っていましたね。
だって、当時の先輩たちがキラキラ目を輝かせながら「この会社を絶対に大きくする、上場させる」そう言っていたので。
会社の成長を誰もが信じていたし、そのための努力ができる人たちだった。
だから私はその先輩方の姿を見て、直感で「この人たちについていきたい。この人たちみたいになりたい。」そう思って入社を決めたので、「何をするかより、誰と働くか」で就職先を最終的に選びました。
自分の選んだ道を正解にしたら、自分は1%の人材になれるという確信がありました。
結局は自分の人生の主役は自分自身です。
私のように成長したい人にとっては、コマースフォースは最高の環境だと思いますし、
家庭を大事にしたい、プライベートを大事にしたい、それもとても素敵な価値観だと思います。とにかくお金を稼ぎたいという価値観もとても素敵だと思います。
大前提、価値観は人それぞれです。
ベンチャーが良い悪い、大手が良い悪い、その選択が良い悪いなどの、何が良い、悪いなんてないと思います。
良いのか悪いのかは、自分で決めることだと思うので。
なので大事なのは「自分はどうしたいのか」だと思います。
自分で決めた人生を自分で正解にすることが1番大切なことなのではないでしょうか。
「自分の人生を自分で決める」ということと、「自分で選んだ人生を自分で正解にする」こと、この言葉を最後のメッセージにしたいと思います。
そして私も、これからも自分で決めた人生を、自分で正解にしていきます。