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【株式会社Visionary 山本 武典】「100年続く会社を作る」重要なのは、危機をどう乗り越えるか

2022/07/14

Profile

山本 武典

株式会社Visionary 代表取締役 CEO

立命館大学卒業。株式会社USENで全社内月間MVP、年間営業成績No.1を獲得。株式会社Speeeスタートアップ期参画。その後2011年、株式会社Visionaryを創業。

2つの事業を併せ持つコンサル会社

—— 事業内容を教えてください

事業は2つあります。

1つ目は、大手通信キャリア様向けのBPO事業ですね。一般的な販売支援等のみならず、課題店舗の立て直しや新店舗の垂直立ち上げの運営をまるっと受けることもあります。

2つ目は働き方改革コンサル事業です。企業向けの人材教育を通じて売上生産性を高めるコンサルを行っています。例えば、美容院やエステ、歯医者、携帯ショップ等、スタッフの評価制度や教育設計・マニュアル作成から研修の実施まで。BtoBコンサルもありますが、人との繋がりに重きを置かれるようなBtoC領域の向上、DX促進は勿論ですが、AIやロボットでは解決出来ないような「現場の人の成長」により課題解決できるところが弊社の強みになります。

ーー競合との差別化ポイントは一人ひとりの生産性を高めることだと伺いましたが、それを実現している要因はなんですか?

要因としてはカリキュラムの充実であり、1つ目は、最短実績に繋がるカリキュラムである点です。弊社には、新人スタッフさんでもものが売れたり、リピートが取れるようになる為のカリキュラムがあります。人の成長にはフェーズがあり、まずは業界や商品・サービスの知識なくして、その業界でお仕事出来るものではないので、新人さんはまずは業界知識から学ぶ必要があります。弊社のカリキュラムは、仮に知識が浅くても一人前に売れるようになる為の販売メカニズム(購買行動心理学)、汎用性ある技術を集約したものになります。その為、仮に新人スタッフさんだったとしても、4営業日の教育期間でベテランの方々と同様に、それ以上にも売れるシステムがあります。

2つ目は、長年の経験値を積み上げなければ確立できない「人間力」を短期間で確立できる点です。一定売れる人に成長させられたとしても、そこから本当のプロになるには、感情表現の豊かさや、人の心を動かす表現、一般的に言われる「人間力」を伸ばす必要があります。通常であれば、10年等の人生経験を積み上げなければ確立できない「人間力」を短期間で確立できる、体系化しにくい感情表現まで論理的に体系化している点が強みになります。

3つ目は、成長速度を早める為のアウトプットトレーニングのシステムにあります。一般的なeラーニング等では、受講後(インプット後)に、テスト等で確認作業を行いますが、習熟度を図る指標としてテストでは本人の知識レベルまでしか習熟度が図れません。本当の習熟状況を図るには、本人が実際に使いこなせているところまでを確認しなければならず、接客トレーニング(アウトプット)を元に習熟度を図る必要があります。上質なカリキュラム (インプット)からトレーニング(アウトプット)まで、この一連の教育システムは弊社唯一だと自負しています。

創業12年だが、ベンチャースピリッツを持った社員も顕在

—— 社風や社内の雰囲気を教えてください

クライアントファースト、現場最優先で動く為、交流の機会は月1回程度と少ない方だと思いますが、社員同士の仲は良いですね。あとは、会社が始まってから12年経ってミドルベンチャーフェーズで安定感が出てきてるんですけど、幹部層は今でもベンチャースピリッツを持った人ばかりで、風土はスタートアップベンチャーみたいなところが特徴ですね。また、キャリアのダイバーシティー推進も特徴だと思います。エリア・職種や役割も多岐に渡るので、総合職としてがっつり働きたい方から、ご自宅近ばで安定的に働きたい方まで、色んな働き方を選べる環境であり、色んな個性が集まる会社だと感じてます。

福利厚生は業界最高水準ですし、市場が変われど変化し続けるのみだと思ってます。

ーー社員にはどういったタイプの人が多いですか。

幹部層はベンチャースピリッツに溢れています。これに対して現場で働く人たちは、地場エリアで安定的に働いていきたい人たちが多い傾向にあります。ただ共通項は、実績に対する責任や目標達成に対する意欲はみんなが持っていることですね。企業理念の「あくなき成長を追求し、創造的価値を実現する」の言葉には、あくなき事業創造への思いがあります。社会への事業創造を目指す会社だからこそ、そこで働く社員もみんな、老若男女、理系文系、高学歴からちょっとやんちゃしてましたって人まで。色んな人たちが働ける会社であるべきですし、肩書や経験等ではない、その人のポテンシャルを最高ボルテージにまで引き上げられる企業であり続けたいと考えてます。

会社には危機が常にある。重要なのは、その危機をどう乗り越えるか

—— 会社を経営する中で、苦労したことはありますか。

創業から苦労しかしてない気がします(笑)経営だけじゃなくて、そもそも仕事って時間軸で見ると9割が大変なことで、1割が楽なことで。でも楽なことだけやってても面白くないんで、満足感軸で考えると9割の大変な時間を乗り越えるところで、9割の満足感を感じられるものなのかなって思ってます。その中でも一番の危機は、2020年コロナにより緊急事態宣言が初めて出た時、前年対比で月売上が-70%まで落ちたことですね。これは、当時会社として生存できるかできないかのラインだったって今でも思ってます。

経営改善策は、新規売上を作るか、コスト見直ししかないです。全社一丸となりみんなでこの2つに絞って振り切る。仕事が急になくなった現場の人たちも営業職も管理職も関係無い、みんなで今できることをとにかくやりきるしかなかったです。

この時期僕は、各分野の先生って言われる専門の方々からも、一定の規模の会社になると個人が会社に出来ることは限られて来る、引き際も肝心だって、被害を最小化するんだって何度も言われて、何度も心が折れそうになっています。そんな中でも最後の最後まで絶対諦めるな、何としても乗り越えましょうって、応援してくれた人生の大先輩、歯を食いしばって向き合ってくれた社員がいます。ピンチは人生の登竜門、あり得ないような状況下でも共に乗り越えていける、信頼できる仲間がいるからこそ会社は成り立ちます。

僕が最重要にやってきたことは、死ぬ気で考えて死ぬ気で新規営業に振り切ることでした。何か追加売上になる商材は無いのか、脳が千切れるまで幹部とも議論しましたし、可能性が見えたら即動く。メイン事業の売上を回復させるのにはまだ時間がかかる、そこを守る間には徹底的なコスト見直しにも向き合ってくれた社員のみんなが居ます。

やり切った半年、あり得ないピンチをあり得ない速度でみんなでやり切った結果、みんなすごく強くなりました。社員みんなに伝えてますが、今共に働いているみんなはお世辞でも表面的でもなく酸いも甘いも本音で話せる、今の役職も関係なく全員が今後の幹部候補だって伝えてます。世間が不景気モード一色のこの時期に、徹底的に向き合い立ち上がった新規事業は、今では弊社の基幹事業の一つになっています。

良い時も悪い時もあります。経済の景気と同様、会社の景気は経済に一定連動しますし、10年サイクルで同じようなことが起きるものだと思ってます。景気関係無いコロナ化の危機以外でも、幹部クラスの独立ラッシュや、様々な危機はありました。危機の大小あれど、これ以降もピンチは訪れるのでしょう。

重要なのは、悪い時期を誰とどう乗り越えるかです。 乗り越えた時に、社員、顧客、取引先、家族の垣根も超えて、本当の人間関係が見えてくると思ってます。良い時しか付き合わない人も居て良いでしょう、ただ僕は良い時も悪い時も一緒に過ごせる生涯を共にしていける、かけがえがない人たちとの時間を共に過ごしていきたいと思っています。

 

ーー今後の山本さんのビジョンを教えてください。

100年以上続く会社を作りたいです。親の会社の歴史が100年あるのでそこは超えたい。

あと、一緒に働く人たちから選ばれる会社であり続けたいです。これまでも実績で業界をリードし続けて、業界外からも強めのヘッドハンティングを受ける人たちが多数居たりで、転職や独立も含めてどんどんキャリアアップしてほしいですし、そんな誰からも選ばれ続ける会社でありたいです。

今の弊社は離職率も低く少数精鋭でES(社員満足度)も高いと感じてますが、その要因に、会社の成長は忘れてはいけないと思ってます。いい時もあれば悪いときもあるのが普通です。会社が成長している時はやっぱり仕事が楽しいんですよ。部下や仲間も増えたり。

会社の規模(業界のシェア)は社会への意見力です。なので僕は規模にこだわり続けます。ただ大手を目指すとESからCSまで求めたくても薄まる、大手路線は質がぶれるのでは?とも言われますが、一緒に働く人たちと最速最先端の成長をし続けることにぶれはないです。仮に小規模でもあくなき成長を続けて、プロフェッショナルな少数精鋭であれば経済危機の影響を受けにくい経営もできます。

これまでの危機を逆に成長のチャンスとして、その時々を楽しく乗り越えてきてましたが、また次は来るのでしょう。100年に向き合うならあと9回くらいはそんな危機への受け入れ=楽しみがあります。

最高水準を追求し、十人十色なダイバーシティな働き方を目指す会社ですが、そんな働き方を守っていく為にも、みんなであくなき成長を追求していきたいなって思ってます。

 

株式会社Visionary (Visionary, Inc.)

設立 2011年5月17日
資本金 39,000,000円
売上高 非公開
従業員数 非公開
事業内容 ICT 事業 →コンサルティング領域 /セールスマーケティング領域 /プロモーション領域 /WEB 事業→ EC運営領域 /マーケティング領域
URL https://www.visionary-inc.jp/
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