起業のきっかけは「エンジニアの働く環境や待遇を改善したい」という思いから
—— まずは、起業したきっかけや御社の事業についてお伺いしたいと思います。
弊社では、メルカリなど自社サービスを展開している企業様に、自社エンジニアの手を貸し開発のサポートをさせて頂いております。
私自身も以前SES(システムエンジニアリングサービス)会社で働いていました。SES会社で働いていた当時、長時間労働や給料が上がらないなどIT業界の課題を目の当たりにし「エンジニアの働く環境や待遇を改善したい」と思ったことが起業にいたったきっかけです。IT業界すべてがそのような環境ではないと思いますが、私が働いていた当時のSES業界では、そういった労働環境の会社が多い印象でした。
自社サービスを展開している会社であれば安定した労働環境がある一方で、2次請け、3次請け、さらに5次請けともなれば予算が削られ、ほとんど利益が出ないような状況になります。
そのような状況を変えたいという想いから現在の弊社の活動につながっています。
「現状はエンジニア採用を最優先している」
—— これまでに苦難や困難を乗り越えた経験はありますか。
今まさに苦難に立ち向かっている最中で、特に採用や営業で苦戦しております。
具体的には、ITエンジニアの経歴が2年以上の中途採用を中心に募集を行っています。採用ではGreenなどの求人媒体に掲載していますが、業界全体で需要過多のため、エンジニア採用に苦労しております。
しかし、求人媒体のツールをうまく活用し、地道にスカウトメールを送ってアプローチをかけることで、弊社に興味を持って頂けることもあり、徐々にエンジニアが集まってきました。私自身エンジニアとしても動きながら、会社の業務全般に携わっています。「まずはエンジニアを10名採用したい」という思いがあり、エンジニア採用に注力したいので、それ以外のできることは全部自分でやるようにしています。
また週3でエンジニアをしながら、営業も採用活動も経費処理も全部自分でやっていたことが苦労したことです。
営業に関しては、自社サービスを展開している企業様や元請企業様に営業していますが、こちらも地道にメールや電話でアプローチすることで、徐々に良好な関係を築けてきています。採用にしても営業にしてもコツコツアプローチしていくことが大事だと思います。
――今後の事業展開や将来の展望などはありますか。
2024年を目処に自社サービスを開発し、そこから収益を生み出しエンジニアを育てていける環境を作っていきたいと考えています。
具体的には介護業界に特化したマッチングシステムの開発です。たとえば高齢者のデイサービスや特別養護老人ホームなどで、「この日だけ人が足りないから来て欲しい」という事業所と、「この日だけ働きたい」というワーカーをマッチングするシステムです。事業所とワーカーの希望のが一致した場合、ワーカーの正社員採用なども可能なシステムにしていきたいと考えています。2023年末までに10名のエンジニアを採用して、市場調査から着手していく予定です。
――最後に若者へメッセージをお願いします。
弊社は、ITエンジニアの働く環境を改善するために作った会社です。エンジニアへの単価をきちんと確保するために、エンドから直接発注の元請けや2次請けまでの案件に入っていただく予定で事業を進めています。そして働いている社員や、フリーランサーの方々の人生をより豊かにしていくこと、そして関わる全ての企業・人がwin-winの関係になることを目標としています。給料を上げたり、プライベートな時間を増やしたいなど、人生をより豊かにしていきたいと思っている方、弊社の思いに共感していただける方に入ってきていただきたいと思います。