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【グローバルビジネスソリューション株式会社 前山 真希】「豊かさの創出~笑顔の絶えない未来を~」を理念に

2022/04/09

Profile

前山 真希

グローバルビジネスソリューション株式会社 代表取締役社長

学生時は水球や合唱、IT系など様々な部活に挑戦、新卒で大手SES企業へ。その後大手外資系ソリューションベンダーを経て、2006年グローバルビジネスソリューション株式会社創業に参画。のちに株主の立場で管理部門を担当。2017年に会社分割と離婚を同時に行い、社内体制を刷新、代表取締役社長に就任した。

同社は「システムエンジニアリングサービス(SES)」として、ITにおける技術を必要とする企業やお客様へ、エンジニアの派遣・請負を通じた技術提供を行っている。アプリケーション開発やITインフラの整備など、ニーズに合わせた幅広い技術提供を行う。技術力だけでなく「人間力」をも基盤としたスキルの高い技術者集団。2020年度にはWeb制作受注もスタート。今後さらなる成長が期待されている。

そんな前山氏に企業理念の成り立ちや社員、エンジニアに対する考え方の根幹について伺った。

会社の成長はエンジニアと会社、双方の成長があってこそ

—— 「エンジニアの人生に責任をもちたい」という創業の想いをお伺いし、素晴らしいなと感じました。弊社の理念にも通じるところがあって、大変共感しております。

実は、創業者は私ではないんです。創業者は別にいるんですが、創業時から関わっており「豊かさの創出」という理念は、私が作りました。

――それは、共同創業ではなく?

創業には元夫と数名のエンジニアが関わり、資金は夫妻で調達、その後私が増資しまして、私が主たる株主、元夫が経営を担当しました。私は管理系のサポートを行う役回りでした。創業のきっかけは、当時IT専門の派遣営業を行っていた元夫と現役エンジニアによる対話ですね。当時の、「案件が終了したらサヨウナラ」というスタイルでは、お互いに成長していけなかったんですね。「もっとちゃんと案件を提供し続けていればな」「もっとスキルやキャリアがアップできるように話ができていたら」と思うことも多く、エンジニアと会社との関係性が希薄で、それを虚しく感じたメンバーで立ち上げたのがこの「グローバルビジネスソリューション株式会社」なんです。

ちゃんと正社員として雇用していくことで「会社としてきちんとやっていこう」「エンジニアとして成長しよう」という観点から、エンジニアの実力がつけば収入も得られ、良いメンバーがいれば会社もさらにステップアップしていけると、双方の関係性がすごく大事だというところがはじまりなんですよね。

――まさにその通りだと思います。個々の社員の成長が企業の成長につながる、と。

うちは、とくに「成長を支援しながら、終身雇用でがっちり守りたい」というタイプですね。会社から突然契約が解除されたりっていうのは、安心安全な環境と言い難いですし、人生設計をつくることが難しいので、社会のなかで存在意義を感じながら一人の人間としてとして自立していくことを本人も頑張る、会社としても支援していくという関係性を意識して経営しています。
「ウィークタイ」と「ストロングタイ」という言葉があって、社内にいる人間とのつながりは「ストロングタイ」で強いんです。でも「ウィークタイ」という、社外のプロジェクトやコミュニティで外とつながることもすごく大事ですね。それぞれから得られること、学べることがあります。このバランスが大事だなと思っています。

「自分の人生は自分でハンドルを握る」

—— 過去起こった失敗談をお伺いできますか?

2012年頃はベンチャーとしての色を強めて「Enjoy&Exciting(仕事も遊びも本気で)」という標語を掲げていました。ベンチャーとして結束を高めていくために毎週のように飲み会をやって、イケイケドンドンな雰囲気に惹かれて入社する人も増えていったんです。ただ、2017年頃にかけてすごく退職者も増加しました。

組織って良いところも悪いところもあると思います。そんな中で「15人くらい入社して、15人くらい退職していく」という状況が起こって。少しずつ社内の歪みが大きくなっていって最終的に会社を分割することとなり、2017年度末にグローバルビジネスソリューション株式会社の代表に就任しました。個人的には会社分割のときに離婚もして、笑顔になることが難しい大変な時期でした。

――そんな大変な状況の中で、なぜ乗り越えられたんでしょうか。

三つ理由があると思います。一つ目は娘の存在、彼女と本当の笑顔で接したかったし、彼女にとって人生の参考となる背中を見せたかった。二つ目はこれまで一緒にやってきた社員のみんなを守りたかった。彼らの笑顔の未来ですね。三つ目は自身が逆境で苦しみ、その中で得てきたものが多いに役だったということです。

三つ目の逆境の話からすると、過去にモラハラにあったり、メンタルを崩したり、ワンオペ育児があったりと私の中での逆境がありまして。特にメンタルを崩したときは死にたくなるような毎日を送ったこともありましたがその中で、自分で「認知行動療法」を学んだんです。「自分の人生は自分で選択できる」ということ、そして「I’m OK、You’re OK(自己肯定と他者肯定の両立)」というアサーティブな考え方。こうした学びを社内にも活かしていくようにしていったんです。自分が苦しんだ経験を自分以外の誰かに役立てることができて嬉しかったですね。

それでもまだ辛い状況はあって、それが離婚につながるのですが、あるとき、社員の一人に「前山さん、笑顔が張り付いてますよ」と指摘されたことがあったんです。「これじゃだめだ」と思ったとき「自分の人生は自分でハンドルを握る必要があるな」と感じました。

娘に対しては、女性としての生き方の選択肢を見せてあげたいと思い、心からの笑顔で生きていけるんだっていう、参考例を見せると決めています。私が会社の代表としてやってこれた「背骨」は、そこですね。

また、社員が笑顔でいられることは、社員それぞれの幸福感の向上というだけでなく、結果的にお客様にとってもより良いサービスになっていく、今も会社の一本軸になっています。

選んだのはMBAではなく「産業カウンセラー」

—— 社員が笑顔でいることは大事なことですね。笑顔になれない会社では、お客様に笑顔の提供はできないな、と改めて学びになっています。

そうですね。実は、経営者を引き受けるとなったときに、「MBAを取得すべきか」などいろいろ考えたんですが、私が取得したのは「産業カウンセラー」の資格だったんです。

――それはどのような理由で?

やっぱり、社員の笑顔を考えるのであれば、社員のキャリアをちゃんと考えないといけないな、というのがあります。キャリアのことを考えるには、必ず根底にある「心の問題」が重要でそこを大切にする必要があると伝えていきたくて、「人として人をきちんと大切にする」 という根幹がなければ、経営なんてできないなと思い、産業カウンセラーの勉強をして資格を取得しました。

産業カウンセラーは、人が自立的に生きていけるように支援するという考え方なんですね。そこから、傾聴スキルを学んで自己理解を深めていったことが、世界に笑顔を広げていくっていう考え方の基盤になっています。

やっぱりIT技術の面だけでなく「ITを使う人間がどうか」っていうことはすごく大事なので、そういったところから弊社の売りは「人間力の高いエンジニア集団」となっているんです。実際にお客様の中には、技術はそれほど高くなくても人としてすごく良くて「一緒に働きたい」という声をいただいたこともあります。挨拶だけで大きな会社の役員の方からわざわざお褒めの言葉をいただいたこともあります。

そんな環境を作るのは私だけではなく「みんな一緒に」であって、会社としてはもちろんより良い環境を提供しながら、社員一人ひとりも自分が笑顔でいるための努力をしていく。その結果、お客様にも良いサービスが提供できるように、と考えています。

100年続く会社を目指して

—— 今システムエンジニアサービス(SES)を中心に事業をされている中で、将来的にどのような展望がありますか?

理念とビジョンを大事にしている中で、私が一番重要に考えていることはまず「社員の給料を上げること」です。もちろんまだまだ成長途中の会社なので、給料は高い方ではないです。でも、同じ事業規模の会社と比べて上をいくようにと努力しています。

もちろん、理念とビジョンも大事ですから「良い会社だな」「良い仲間がいるな」と思える日々や、つながっている人間に価値を感じてもらえるように。

人生を送っていく中で「家族が欲しい」「家が欲しい」「子どもが欲しい」っていう、一人ひとりの夢を一緒に考えて、一緒に支えていけるように、社員の処遇を良くしていきたいと考えています。「ひとりで生きていける」という考え方もある中で、私はひとりで生きていくのには限界があると感じていて、組織でお互いに助け合う「ネット」があるのはすごく大事だなと思っています。

また、働き続けられる企業であるためには、働き方の選択肢も必要になります。でも、SESの仕事でお客様のもとに足を運ぶのは難しいという人もいる。そこで立ち上げたWeb制作受注などをはじめ、受託業務にも力を入れています。

そんな形で新しい事業を考えていくことも重視していて、社内で「新事業プロジェクト」をつくって、今はYouTubeにLMAOtechmen(爆笑エンジニア)というチャンネルを立ち上げ、動画制作を行ったりもしています。

将来的には、私自身は子どもに関わる事業をしたいなと思っています。100年先の子どもの笑顔を実現したいからです。保育であったり、子ども食堂のような事業かなと考えたりします。今の日本社会の中で、子どもの自己肯定感はすごく低いんですね。だから、子ども達の笑顔が溢れる社会を100年後、私たちがいなくなっても実現しておきたいという想いから「100年続く企業にしていくよ」と考えながら、新しい事業にもチャレンジしています。

実は、ほとんどの社員が「ポテンシャル採用」で、未経験からの入社なんです。文系の学生さんであったり、中途であれば前職が介護士、タクシー運転手、美容師、なんていう方もいて。システムエンジニアの仕事は未経験からはじめるのは難しい中で、うちは最初に「うちの会社は終身雇用だよ」と伝えています。

スキルを身に付けたら市場に出ていく、という選択肢だけでなく「育つ、教える」、そして教わった人が育ってまた教えていく、という循環することに価値を感じてくれたらと。「エンジニア未経験でもチャレンジしていきたい」という人に、少しでも勇気を与えて、日本のエンジニア不足を少しでも解消していきたいですね。この循環の考え方はIT業界の話だけではないと思っています。

今後のテーマは「つながり」

—— 会社としての課題はありますか?

先ほどの「社員の処遇」というところはもちろんなんですけど、よりビジョンや理念の浸透を図っていき、社員同士やお客様との「つながり」を大事にしようというのがひとつのテーマです。

会社の中に付加価値をつけていき、高利益事業に持ち上げていくことが、社員の処遇や環境改善、新たな投資にもつながると考えています。

チームとしての体制作りにも力を入れており「グローバルビジネスソリューション株式会社の社員がいると職場の雰囲気が良くなるんだよね」といってもらえるような、組織力強化も図っています。

可能性は無限!やるなら全身全霊で!

—— 最後に若者へメッセージをお願いします。

可能性は無限にあるので、やるなら全身全霊で、本気で挑んで欲しいなと思います。「腹八分、腹五分」程度の納得だと、仕事や勉強の仕方も中途半端になってしまう。「これをやると決めたんだ」と腹落ちしてから、覚悟をして臨むことを大事にして欲しいですね。

たとえば、いつも60%以下の力で臨んでいると、絶対に60%以下の結果しか返ってこないんですよ。100%、120%の全身全霊で臨むと、結果も返ってくる。なにより、その返ってきたものが成功でも失敗でも、学びがすごくたくさんあるんです。この学びが、20代とかの若いうちにたくさんあった方が、とても豊かになれる。

ぜひそのチャンスを活かしてほしいなと思います!

グローバルビジネスソリューション株式会社

設立 2006年11月
資本金 1350万円(2022年3月末現在)
売上高 5.5億円(2021年10月末現在)
従業員数 75名(2022年2月末現在)
事業内容 システムエンジニアリング事業、Web制作事業、人材教育事業
URL https://www.gb-sol.com/ https://twitter.com/gb_sol_tw https://www.wantedly.com/companies/gb-sol2
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