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【株式会社エアールームテクノロジーズ 大薮 雅徳】「自分の人生で成し遂げたいビジョン」こそが、どんな試練をも乗り越える支えになる

2022/01/17

Profile

大薮 雅徳

株式会社エアールームテクノロジーズ 代表取締役兼CEO

1995年生まれ。法政大学経済学部中退後、レシピ動画サービス「クラシル」や女性向けメディア「TRILL」運営するdely株式会社にて、新サービスの立ち上げを経験。その後、株式会社FiNCにて、ダウンロード数国内No.1のヘルスケア/フィットネスアプリ『FiNC』のiOS/Web開発に従事。その後、2018年5月に株式会社Elaly(エラリー)(現:株式会社エアールームテクノロジーズ)を設立。
家具・家電のサブスクリプションサービス「airRoom(エアールーム)」を2018年10月にリリース。
2020年には、アジアを代表する30歳未満の30人「 Forbes 30 under 30 Asia 」 に選出される。
壮絶な10代を送ってきた大藪氏に、苦境でも折れない心の持ち方を伺った。

業界の穴を探し、そこを埋めるサービスに徹底的に集中する

—— 事業説明をよろしくお願いいたします。

弊社は「テクノロジーで世界中の人々のライフスタイルを、より良いものに」をビジョンに掲げ2018年に設立したスタートアップです。サービスは家具・家電のサブスクリプションサービス「airRoom」( https://air-room.jp )を運営しております。airRoomはライフスタイルの課題をワンストップで解決するサービスで、プロのインテリアコーディネーターが家具・家電選びをサポートし、気になった商品を月額550円(税込)からご利用いただけます。商品をご利用いただき、気に入れば買取いただけますし、また返却も可能です。そのため、購入したけれど合わなかったなどの失敗経験を防止し、お客さま1人1人に最適な商品との出会いの最大化を実現しております。

主に個人向けと法人向け両方に対してのサービスを展開しております。個人のお客様は20代~30代の引っ越しの際にご利用いただくケースが非常に多いです。

法人のお客様は、オフィスで家具をご利用されたり、不動産のモデルルームでご利用されたりしています。

 

—— 失敗談や苦労したことなど教えてください。

起業当初、何でも借りられる「オールラウンドのプラットフォームサービス」にしようと考えてサービス展開を試みましたですが、商品をご提供いただくサプライヤー(メーカー)サイドのペインが業界ごとに異なるため、調達リソースが分散しサービスインが遅れました。

一方でお客様再度も同様にさまざまな問題が発生しました。サブスクリプションでご提供する場合、基本的に長くご利用いただくか、継続的に必要性を感じる商品でなければなりませんが、商品によっては短期利用を希望される商品もあり、商品カテゴリーごとに最適なユースケースを創造しようとすると、こちらも同様にリソースが分散化し、検証するべき価値・ご提供するべき価値がブレてきてしまいます。

 

—— それらをどのように乗り越えられましたか?

家具業界は非常にいびつな産業構造で、ニトリ、IKEA、良品計画で家具業界の過半数のシェアを占めています。しかもその比率が年々増え続けている状態です。これによってもたらされる影響として、国内製造されている、とても品質の良いメーカーがここ10年から20年の間に3分の2が倒産しているというのが現状です。

ニトリの家具も、2~3年で賃貸アパートから引っ越しをすると処分されたりします。しかし家具の資源は、年々値上がりしていて、ニトリの家具もそれに伴い年々値上がりしている状況です。

このような状況から、「2~3年で家具を処分する」という前提で使われているお客様に対して、ニトリよりもお得に家具をレンタルしていただくサービスが可能だと思い、ここに絞って事業展開をすることで乗り越えることができました。

 

人生の中で何を成し得たいのかを明確にすることが大事

—— 他にはどんな苦境がありましたか?

資金ショートや社内の組織崩壊なども経験しました。資金ショートに関しては、当初は数千万円の資金調達もしたのですが、事業に資金を回し過ぎて、銀行口座に十数万円しかなくなり、来月で倒産してしまう所まできました。

組織崩壊に関しては、20名いた社員が数名まで減ってしまったりしたことも何度も経験しました。

そこまで苦境に立たされても折れなかった1番の理由は、「テクノロジーで世界中の人々のライフスタイルを、より良いものに」という創業当初から掲げていたビジョンを、叶えたいと本気で考えていたです。これは僕の人生の志でもありますし、少し自信過剰かもしれませんが、今日この瞬間にも世の中には不条理・不合理に強いたげられる方々がいることを考えると、この程度のことで諦めていてはいけないし、僕らが解決しなければならないことと本気で信じているからこそ、辞めようとは思いませんでした

 

—— そこから得た学びや、起業家を目指す方へのメッセージをいただけますか?

僕自身、まだまだ未熟で道半ばですが、周りの成功された起業家をみていて思うのは、起業家として成功するためには大変なことがとにかく多いということです。そんなに簡単に成功しないというのを前提に持った方がいいと思います。

会社を立ち上げた時に、自分が本当にやりたいことを正しく理解することがとても大事です。そうすることで、苦境に立たされたときに、自分を支えてくれます。

市場のトレンドも重要ですが、それだけでは足りません。

正しく自分に対する深い理解、本当にやりたいと思える事業かどうかが非常に重要だと考えています。

その上で、その事業に対して社会性があれば数多くの支援を得ながら大きな挑戦をしていくことができるはずです。

短期的な目線ではなく、長期目線で社会の問題を解決したい

—— 求める人材はどんな方でしょうか?

世の中には数多の不条理が存在します。その一定の規律の中で豊かに暮らしている方々がいます。きっとそういった方の多くは学歴がある方や年収の高い方などが多いでしょう。けれども、それだけでは救えない方々がいます。現代の日本では相対的貧困層の方が数はとても多いですし、SDGsの17の世界目標の中でも格差をなくすことが掲げられるほど世界的に大きなテーマの1つです。

我々はこういった方々に対し、現在のモノに対する価値観やライフスタイルの変化率が高い時代において、豊かさの尺度を変えることで救える方がいるんじゃないかと考えています。

そのような方々に対してテクノロジーを通じ、最適なモノや体験をマッチングすることで救える方を1人でも増やそうと思い、「テクノロジーで世界中の人々のライフスタイルを、より良いものに」というビジョンを掲げて創業した会社です。

このようなとても大きなテーマにチャレンジするからこそ、1人1人の裁量権や責任も大きいですし、一方で大変さもやりがいもあります。

こういった大きなテーマに対して共感いただける方を求めています。

自分が成長するには、環境がとても重要です。弊社であればまだ10名~20名で行っているので、まだまだポジションも空いていますし、一人ひとりの裁量権もありますので、十分に成長できる環境を用意できます。もちろん幹部候補生にもなれますので、ぜひ応募してみてください。

株式会社エアールームテクノロジーズ

設立 2018年5月1日
資本金 不明
売上高 非公開
従業員数 不明
事業内容 家具・家電のサブスクリプションサービス「airRoom」の企画・開発・運営
URL https://company.air-room.jp/
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