実際に働いている社員が就活生へアドバイスや相談に乗ってくれるサービス
—— 事業説明を教えてください。
JobQという、ユーザー間でキャリアの相談が出来るサービスを運営しています。オンライン上でキャリアや転職の相談の投稿をすると、同じくJobQの会員の方が相談に乗ってくれるというものです。
例えば、転職活動されていて内定を広告代理店から2つ貰えました。どっちの会社の方が自分には合っているのでしょうかという相談で、「自分はこういうことがしたくて、こういうことが得意で、将来こうなりたいと思っていますがどうですか」という投稿をすると、博報堂の方やサイバーエージェントの方など実際に働いている社員の方たちがアドバイスや相談に乗ってくれるというサービスです。
現在累計で2万件ほどの相談が投稿されています。
—— ちなみに、LINEのオープンチャットや楽天の「みんなの就職活動日記」「ONE CAREER」とか「就活会議」などとはどう違うんですか?
JobQは、社会人の実際働いている方や自分が志望してる業界や会社に在籍している方が実際に相談に乗ってくれるというのが上記サービスとは異なる点だと思っています。
また、過去に相談した人の相談や回答がどんどん蓄積されていき、データベース化するという側面もあります。
—— 起業に至るまでの逆境体験について、お伺いさせてください。
いわゆるスタートアップと呼ばれる会社が経験するような逆境はほとんど経験していると思います。例えば、共同創業者と解散するとか、株を買い戻さなければいけないとか、会社の口座残高が無くなるキャッシュアウトや、サービスを作っても全然使われないといった経験もしました。
—— 共同創業者の方とはどのようなご関係だったのですか。
大学時代からの友達です。初めての接点は就活で、就活の時に何回か会ったり、飲みに行ったりしていました。私は新卒でソーシャルリクルーティング(現:ポート株式会社)という人材系の会社に入社し、共同創業者はまた別の会社に入社しました。
その1年後、私が退職したことをきっかけに何度か会う機会があり、一緒に事業を始めることになりました。
成功体験から得た自信
—— 起業したい気持ちっていうのはいつ頃から芽生えていたんですか。
大学生の時です。アルバイトで塾の講師をやっていて、大学3年次には講師業の傍ら新規生徒の獲得や単価向上などビジネスに近い仕事にも注力し、結果的に売上という形で大きな成果を残すことができました。そのプロセスが楽しくて、ビジネスや起業に興味がわきました。成功体験があったことも大きかったと思います。
—— 「個が活躍する社会を創る」というビジョンが立てられた経緯は何かありますか。
人材業界自体が法人に寄っていると思っています。就職サービスは裏を返せばと採用サービスなわけです。就職も転職も求職者にはお金は掛かりません。ということは事業者はどうやってお金儲けしてるかというと、法人からお金もらうわけで、サービスの設計は売上が上がることが前提なので、企業が使いやすいようにとか採用しやすいようにアジャストして作られているのです。
そんな中、日本の労働人口はどんどん少なくなっていく中で、求職者を中心とした転職や就活のサービスがもっと出てきてもいいのではと思いそういうものにチャレンジしようと思ったことがきっかけです。
個が活躍する会社を作って体現したい
—— 組織に対してや経営する際に意識することは?
組織に対してですが、まずは主体性です。例えば、会議では発言することだったり、持ったボールをできるだけ早く返すようにする、などオーナーシップを持って仕事を進めることを大切にしています。個が活躍する社会の前に、個が活躍する会社を目指して体現できるように努めています。
経営する際に意識することは、大きいものを作るというのがテーマとしてあります。ニッチを占領するというのは戦略上重要な考え方であることもありますが、あくまでマスをやるという目標があります。
自分が持ってる時間というリソースを全突っ込みする
—— 最後、若者へのメッセージをお願いします。
まず起業を志している学生向けには、深く考えすぎずに、まず始めること。体感で、考えて分かることは、実際に始めてからわかることの10%か20%くらいでしかないです。
やってからわかることの方が80%を占めていて、深く考えて行動しても、結果的にまったく違ったということがよくあると思っています。また、学生から起業するとなると、そもそも失うものが少ないというのがあります。自分が持ってる時間というリソースを全突っ込みする、オールインする、というのがいいのではと思っています。
昨今コロナの影響もあり色々大変だとは思うのですが、変化のタイミングはチャンスでもあって、リーマンショック後に大きくなった会社もたくさんあります。
チャンスをみつけたら、是非思いっきりチャレンジするのがいいと思います。