失敗を恐れる方へ経営者の経験から勇気を与えるメディアMiraError

正解のわからない世界で自分なりに生き抜く 。「究極の前向きさ」の秘密とは

2020/08/20

Profile

松尾 真悟

マイクロコート株式会社 代表取締役

大学卒業後、IT会社に就職し8年務めた後にマイクロコートへ入社。現場を経験した後、取締役として経営に携わり、2015年10月に代表取締役に就任。「お客様にしっかりとフィットする仕組み作り」でお客様の課題解決に取り組むシステム開発を進めている。「死ぬこと以外かすり傷」という前向きな松尾氏に、今の時代を生き抜くための極意を伺った。

何事にも逃げずに誠実に対応すること

—— マイクロコートについて教えてください。

システム開発事業を行っています。法人向けに業務環境を向上させるようなシステムを提案し、開発を行います。大手企業のシステムを作ることもあれば、小さな会社のシステム開発を請け負うこともあり、規模は様々です。お客様に何が一番フィットするかを考えながら取り組んでいます。

お客様の規模によって、「やりたいけれど予算が足りない」という問題が発生します。そのような場合も限られた予算の中でベストな選択をするため、お客様と密度の濃いコミュニケーションを取りながら進めています。その甲斐あってか、多くのお客様から高い満足度評価をいただいています。

もちろん技術ありきの話ですが、お客様への提案力、ヒアリング力、企画の中身などを大切にしながら業務を行っています。

――働くうえで大切にされていることは何ですか。

何事にも逃げずに誠実に対応していくことを大切にしています。会社のお金は数千万、数億の規模で動いています。私の判断のミスで会社が傾き、何億もの借金を背負うことになるかもしれないというプレッシャーは常にあります。しかし、それが嫌だからと言って責任から逃げてしまうと、他の人に迷惑をかけて取り返しのつかないことになります。

社員やお客様あっての社長ということも忘れてはいけません。社長だから偉いというわけではなく、責任が大きいからその分権限があるのです。その権限に対する責任をしっかり果たせるように社員やお客様のことを第一に、自分のことは二の次だ、という考えで誠実に取り組んでいます。

また、私は他人を無理やり納得させることが好きではありません。個人の考えは千差万別十人十色なのだから無理やり変えても意味がないと思っているからです。その考えをもとに、新卒採用の最終面接は、私が最終プレゼンテーションを行う形をとっています。前半は近況を踏まえた雑談を行いながら、後半は私自身の価値観、労働観、人生観を話します。会社の代表の考えていることと方向性が合わないようなら、どんなに優秀でも厳しいですからね。

与えられた環境ではなく、自分で切り拓く

—— 松尾様はどんな学生時代を過ごされましたか。

これは今の自分にも同じことが言えるのですが、学生時代から人と違うことをするのが好きでした。私は天邪鬼な性格なので流行りや人気には乗らずに過ごしていましたね。踊らされている感があまり好きではなくて(笑)常に世の中を斜めから見ていました。当たり前と思われていることが本当に正しいのかという疑問を抱いているような学生で、物事の実態や本質を掴みたいという気持ちも強かったですね。

大学時代は、世の中にインターネットが登場してきた頃で、混沌とした場であって、やりたいことは何でもできるような状況でした。私も自分で雑誌を見ながらホームページを作成したり、大学のホームページ制作のサークルで情報配信をしたりしていました。人がやっていないことや人が注目していないことに目を向けることが好きで、自分から何かを生み出すことにも魅力を感じていました。

――会社を継ぐことに抵抗はありませんでしたか。

東京の会社に7・8年勤めた後、自然な形で会社を継ぎました。レールを敷かれていたと言われればそうかもしれませんが、それに対する抵抗感などはありませんでした。「創業社長の息子に生まれて会社を継ぐ!」というのは、やりたいと言ってできることではないですよね。周りの人と違うことをするのが好きな性格も相まって、むしろ面白そうだなと思っていました。

物心ついたころから親が社長ということは知っていて、中学生ごろには「会社を継ぐだろうな」と漠然と思っていました。親から直接的に継げと言われたわけではありませんでしたが、大学生のころには継ぐことを本格的に考えるようになりました。

早い段階から家庭にインターネット環境があり、何かしらインターネットを利用していて、自分の思ったことを具現化できるITの分野に熱中していました。論理的に考え一段ずつ積み上げていくことが好きだということもあり、IT系の会社を選んだのも「後継者として」ではなく、自主的な選択だったと思います。

「いつ死んでもいいように生きる」

—— 「いつ死んでもいいように生きる」という究極な考え方を持つようになったきっかけは何ですか。

スキューバダイビングをしている時にエアタンクが切れて本当に死ぬ思いをしたことがきかっけです。その頃はスキューバダイビングを始めたばかりで技術もなく、必要以上に空気を使ってしまっていました。空気が減ったらインストラクターに助けを求めるのが普通なのですが、なんとなくカッコ悪いし恥ずかしい感じがして、見栄を張って黙っていたら急にエアーが切れてしまったんです!!(笑)

いくら吸っても少しも空気が出てこなくて、「本当に死ぬかもしれない!」と焦りました。通常はやってはいけないのですが、必死に海面まで急浮上しました。水深は10メートルもなかったと思いますが、何しろパニックに陥っていたので何十メートルにも感じました。無限の長さです。その時が一番死を感じました。

この経験から「いつ死んでもおかしくない」と考えるようになりました。ある日突然死んでしまうこともあり得るのだな、避けようがないんだ、と。そう考えていると、見栄を張ったり周りに変に思われたくないから遠慮したりすることがどれだけ無意味な事か分かるようになりました。

失敗自体も些細な事と考えるようになりました。もちろん、失敗して大変な目にあうこともあるでしょう。でも、生きていれば大変なこともあれば同じように良いこともあるのです。大変な事だけで人生を終えることはありません。良いことと悪いことは交互に起きているのだと考えて、生きている限り色んな事に挑戦しようと思うようになりました。

失敗から改善して成功に繋げられるし、どんなに優秀な人でも常に満点を取り続けることは不可能です。だから失敗を恐れて尻込みするなんてことはもったいないと思うようになり、いつ死を迎えても後悔のないように、今自分ができることに取り組むようにしています。

‘自分基準’で‘自ら選択する’

—— 今の若者に求めることは何かありますか。

もう少し楽に考えて、自ら選択することを恐れないで欲しいです。人生は何が起きるかわからないし、自分の取った選択が合っているかどうかは死ぬ間際でなければ誰にもわかりません。だからこそ、自ら選択して道を切り拓く力を身に付けて欲しいです。

近頃の学生は選択を避ける人が多いように感じます。「間違えたくない」という考えが大きく、勧められたものを選ぶ方が楽だと考える傾向があるのではないでしょうか。自分からではなく誰かに与えられるばかりの、受け身の姿勢です。周りの人がやっているから・・・とブームに乗るのもその一つの例ですね。苦労することがなく、自ら選んでやることが少なくなっている印象です。

世間一般で言われている「カンペキ」が絶対に正しいのでしょうか。私はそうではないと思います。自分は自分、人は人です。人と比べようとして差を感じてしまい、自分を卑下してはいけません。世の中どんな選択をとっても何とかなるのだから、自分なりの選択をしてもいいんです!

世間の価値観に縛られるというのはものすごくもったいないことです。自分の中に基準を持って生きてください。そうやって主体的に生きるほうが楽しいと思います。

――最後に、学生へのメッセージをお願いします。

自分のやりたいことや言いたいことにわがままになってください!若ければ若いほど失敗した時の周りの反応は柔らかいという、今の皆さんの特権に気付くべきです。見栄なんて張らずに何かを選択する勇気を持ってください。間違いを恐れても無駄です!!

就活にあたってどの企業を選択するのか、どう受け答えするか、悩むことはあると思います。しかし、大人になっても同じように悩みを抱えることはたくさんあります。お客さんとの関係や、上司から無理難題を突き付けられるなど、たとえ社長だとしても悩みがない人はいないでしょう。

その時に決断できるかどうかが重要です。責任をもって選択していくことでまっとうな社会人になるのだと思います。失敗しても大丈夫です。その時にしっかり責任を取っていけばいいのです。失敗してもそれが成功に繋がります。結果がどうなるか案じて悩むのではなく、さまざまな事に挑戦してその結果に一喜一憂しながら過ごしていけば、人生はあっという間に過ぎていくと思います。

マイクロコート株式会社

設立 1981年9月25日
資本金 3000万円
売上高
従業員数 61名(2020年4月現在)
事業内容 ・システム開発事業 ・SalesForce事業 ・ITエンジニア研修事業 ・その他サービス
URL https://www.mccweb.com/
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