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OfferBox誕生の裏に隠された激動の人生談

2019/11/27

Profile

中野 智哉

株式会社i-plug 代表取締役 CEO

1978年兵庫県生まれ。 2001年中京大学経営学部経営学科卒業。
株式会社インテリジェンス(現パーソルグループ)で10年間求人広告市場で法人営業を経験。
2012年グロービス経営大学院大学経営研究科経営専攻修了(MBA)。
2012年4月18日にグロービス大学院で出会った仲間とともに株式会社i-plugを設立し、
代表取締役CEOに就任。
「つながりで世界をワクワクさせる」というミッションを掲げ、企業から学生に直接オファーを送ることができる新卒に特化したダイレクトリクルーティングサービス「 OfferBox」を展開している。
さまざまインタビューでも劇的な経験を語っている中野氏。OfferBoxを作り上げた裏には経験があるのか、お話を伺った。

周りを変えようと思ったら自分が変わればいい

—— 現在の会社を起業するまでに、何か失敗や挫折の経験があれば教えてください。

人生では山ほどありますね。大学時代はテニスや麻雀に熱中するあまり通学しておらず
3回生の終わりを迎える時点では単位のほとんどを取得していませんでした。慌てて4回生時に単位を取得して、ギリギリで卒業。新卒ではどこにも入社せず、1ヶ月間は実家に住みながら自動車免許を取得し、とある企業へ就職しました。

しかし、入社してみると営業車にはGPSが付けられおり、行動すべてを記録されていたり、日報では分単位で報告する必要があり……と、監視され続ける生活。挙句の果てには、給与の支払いは事前に聞いていた額の半分しか支払われませんでした。

しかし、当時は就職氷河期。不景気だったので仕事があるだけましと我慢していましたが、倫理的に問題のあるような営業スタイルを強いられ、入社4ヶ月で辞職。その後、10ヶ月に渡りニートとなります。

しかし、この時に人生が大きく変わる出来事がありました。趣味として続けていたテニスで、50代くらいの男性に負けてしまったんです。ショックですよ。学生時代の経験から自分が負けるはずないと思っていたのでなおさらですね。ショックのあまり、30分ぐらいは惚けていました。

そのくやしさをバネに、一念発起してダイエット。

半年で25キロ減らしました。痩せてからは周囲の反応が変わる経験をしました。そこで学んだのが、周りを変えたいと思ったら自分が変わればいいんだということ。考え方が大きく変わった出来事でした。

営業成績最下位から全国TOP10へ

—— 入社後には何か挫折の経験はありましたか?

株式会社インテリジェンスで配属されたのはに営業職です。しかし、まったくもって仕事ができませんでした。子会社と親会社を合わせて全従業員は600人。うち、500人ほどが営業担当でした。その500人の中で、営業成績はダントツの最下位。さすがに悔しく、給与をもらうのに申し訳無さすら覚えました。

そこから仕事のスイッチが入り、がむしゃらに働くようになったのが二度目の転換期です。
少しずつ仕事の成果が出始め、神戸エリア、大阪エリア、相次いでトップセールスに上り詰め、やがて全国の営業のなかでTOP10入りを果たしました。

営業として成果を上げ続けていたある日訪れたのが、リーマンショックです。景気も傾き、上層部からはできるだけ残業を減らすよう求められました。しかし、これまで仕事一筋に生きてきただけあって早く帰ってもやることがない。そこで、ビジネススキルを身につけるためにグロービス経営大学院に通い始めたんです。

グロービス経営大学院では衝撃を受けました。学生は学歴もよく、東証一部上場企業の役職者ばかりが集まっているのです。さらに、皆それを鼻にかけず、性格も良い。このままでは一生追いつけないと思い、焦って勉強をし始めました。

私は勉強が好きではない学生でした。何のために勉強するのか、意義を見い出せなかったんですね。でも、グロービスの授業は学んだことがすぐに仕事に活かせる。社会人経験があったので、まったく未知の領域ではなく、周囲も前のめりな人材ばかり。そんな人達と過ごす時間が楽しくて、大学院でしっかり学んだら起業しようとも考えてました。

OfferBoxの誕生後の苦悩と追い風

—— そこから学ばれてアイプラグが設立されたのですね?

はい。グロービスで出会った仲間3名と2012年の4月に株式会社i-plug(アイプラグ)を設立しました。当初の事業は新卒の人材紹介。しかし、お客さまの反応が思わしくなく、20日ほどで事業撤退。次の一手を考えていたときにひらめいたのが「OfferBox」でした。

着想からリリースまではわずか2ヶ月。新卒採用領域では、ダイレクトリクルーティング型のサービスは存在していなかったため、凄いスピードで広まりました。しかし、実際ビジネスとしてはそんなに上手くいってませんでした。登録学生は1200〜1300名に対し、登録企業は50社ほど。登録数だけで考えるとまずまずの滑り出しです。

ただ、蓋をあけてみるオファーを送る企業数も、プロフィール入力をする学生もわずかしかいません。企業・学生にとって何が使いやすいサービスなのかを考え、改善を重ねた1年目でした。

キャッシュフローの面を考えると、成功報酬型モデルも重しとしてのしかかりました。

企業が内定を出して、学生さんも内定承諾をしないと僕らの収支はあがりません。特に就活のサイクルは12ヶ月間もありますから、財政状況は困難を極めていました。

ーーその時中野さんはどういう心情でしたか?

そんなに気にしてませんでした。思いつくことは全て実行してきたので悩む時間すらありませんでしたね。そうして迎えた3期目に、大きな神風が吹きまた。まず、2020年オリンピックの開催地が日本に決定。きっと景気は上向きに傾く。そんなムードが漂い、一気に中小企業も大手企業も採用していこうという流れになりました。

次に、就活ルール(倫理憲章)における就活開始時期の変更が発表されました。それまでは3年生の12月の広報解禁が3月に変更。就活を始める時期は大きく後ろにずれ込みました。しかし、企業の目線に立つと、採用のためには早く学生に会いたい。そのニーズを満たすために、突如インターンシップという市場ができました。

就活ルールにならい、当時のナビサイトのサービス解禁は3年生の3月。それより前に使えるサービスはほとんどありませんでした。しかし、OfferBoxには学生と企業両方からインターンシップでも使いたいというリクエストがたくさん寄せられ、3年生の4月から登録できるように変更。登録数はさらに増加しました。登録数の増加に伴い、ニーズを比較的可視化しやすくなりました。そこからはまたコツコツと改善を積み重ね、2019年地点では登録学生数は1学年12万人を突破。登録企業数も5200社以上に利用してもらっています。

これからがチャンス、今に没頭しよう

—— 最後に「失敗が怖くて挑戦できない」学生にメッセージをお願いします。

メディアなどでは日本の将来は人口減少問題によって悲観的に報じられることが多いです。でも、僕はそう思わない。人口減少は、競争相手が少なくなるということでもあります。戦うなら、相手が少ない方がやりやすいでしょう。

競争のなかで勝ち残るには、何でもいいから熱中できるものをどんどんやり切っていくことが重要だと考えています。何かを成し遂げれば、たまたま他の仕事に繋がることもある。他の人のことを気にせず没頭し続けるみたいな感覚は、仕事では非常に大事なんですよ。

また、仕事には正解がありません。周りを気にしすぎると何もできなくなります。だからこそ没頭できる人の方が成功しやすいし、迷ってる時間があったら行動したほうが価値につながる。そのためにも、学生時代はにやりたいことに没頭する時間に費やしてほしいです。

株式会社i-plug (アイプラグ)

設立 2012年4月18日
資本金 2億1,500万円
売上高 10億5000万
従業員数 100名(2019年9月末現在)
事業内容 新卒逆求人サイト「OfferBox(オファーボックス)」シリーズの運営
URL http://i-plug.co.jp/
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