壁にぶち当たっても、それを学びに変えれば失敗にはならない
—— 会社を経営してて失敗したことはありますか?
失敗は、特にないですね。
基本的には会社がなくなるまで、失敗はないと思ってて。やってみてダメなことってたくさんあると思うんですけど、僕のスタンスとしては、それを失敗となってしまわないように学びに変えて、次に切り替えるというマインドですね。
大変なことはたくさんありましたけど、最後に成功してしまえば良いので、過去の出来事も失敗とは思ってないですね。
資金繰りを考えて眠れない日々
—— では、何か大変だったこととかあれば教えていただきたいです。
直近で言えば、資金調達を終えたばっかりなんですけどこれが結構しんどかったですね。
当社の予定より大きく予定がずれ込みました。資金を見越して、年始から人を倍くらいに増やしていたんですね。ってことは、出ていく資金が倍になるし、
資金が入ってきてないのに…。
まぁ眠れなかったですね。
—— 「もういいや」ってなってもおかしくないと思うんですけど、資金調達を諦めなかった理由は何でしょうか?
一つはビジネスがやっと花咲き始めていた段階でして、このビジネスがせっかく芽が出そうなのに、ここで諦めるのはもったいないって思ったからです仮に僕がこれで諦めたとしても、この領域、他にやってうまくいく会社が出てくるはずなんですよ。
タイミングがくるまで諦めなかった人がうまくいくと思ってます。また、最近優秀なメンバーが何人も新しく入ってきてくれて、皆本当に頑張ってくれてるのにここで逃げるわけにはいかない。ビジネスが軌道に乗り始めていたし、絶対に諦めたくないっていう気持ちがあったから、眠れない中でも資金調達を続けられたんだと思います。
経営者は結局逃げられないし、逃げたら終わりです。
一生の大切な友人を失った。後悔から学んだ会社経営
—— 他にも経営している中で大変だったことってありますか?
そうですねー。創業者が僕含めて2人いるんですけど、創業して1年ぐらいに1人が辞めるっていう話になった時は辛い時期でした。しかし教訓も多かったです。
まず、創業初期は対等にやろうと決めて始めたんです。しかし、途中から職務領域が僕の方が重たいなぁと感じるようになりました。そのタイミングで、役割上それは仕方なかったんですけど、そうなるとフェアに始めたのにだんだん気持ちの上でフェアに感じなくなっていくんですよね。
そのため関係は徐々にギクシャクしてくるし、「俺こんだけやってんのにお前なんでこんだけしかやってないの?」みたいな気持ちも湧いてきちゃって。ほぼ共同代表で、とても長い友人だったにも関わらず、友人を日々問い詰めるみたいな感じになっちゃったんですよ。
結果的に「一緒にやれないね」っとなり、お別れしちゃいました。
教訓として、最初の期待値調整が重要で、お互いに期待する役割を決めておくこと、その上でしっかり立場に傾斜をつけておくが大切だったなと思います。大変大事な友人で、一番楽しく飲める飲み友達を一生失ってしまったという気持ちで、それは今でも後悔しています。
起業する時に、友達とやるなとは言わないんですけど、やはり、役割と責任の範囲分担明確し傾斜をつけておけば、どこかお互いに妥協できたのではないかと強く思います。また、今後共同経営をするなら、友人より、仕事をしたことがある関係の方と一緒にやった方が良いと思います。お互いの力量や、ビジネス上の性格もわかるので。
それが初期の大失敗です。
やりたいことがあるならやる。やり方がわからなくても普通にできるようになるから
—— 最後に、今自分の人生に悩んでいる学生へメッセージをください。
やりたいことがあるなら、やり方わからなくてもやった方がいいですよ。
意外とやりたいことは何でもできるというか、僕も起業当初から今回ほどの資金調達を計画してたわけでもないですし、こんなに業界の中心に入り込めるとも思ってませんでした。動き回れば、付いてきてくれる人も、応援してくれる人も増えていきます。
噓から出た誠じゃないですけど、やりたいことがあったら周りに伝えて動く。そうすることで、周りがついてきて、自分も逃げられなくなり、いつの間にかやりたいことに向かってると言う状況になるのではないでしょうか。
様々な問題にぶつかって、その都度苦労はあるんですけど、やっているうちに解決策が見つかることもあるので、やり方がわからなくても、やってみるのはとても大事じゃないかなと思いますね。
周りを見てると、最初はやり方わからなくても、とにかくやってみてる人、挑戦しているの人の方が楽しく人生歩んでる気がします。