僕らの力で世界を ちょっとだけ明るくする
—— 株式会社Luxyの事業の内容を教えてください。
現在はシステム開発事業とイベント事業を行っています。”僕らの力でちょっとだけ世界を明るくする。そしてみんなの力で世界をもっと明るくする。”というミッションを掲げて日々サービスを行っています。
サービス展開では、システム設計から運用までをクライアントの要望に応じてサポートしてます。うちの特徴は、業種・業界を問わず、B to C向けのWebアプリケーションからB to B向けの業務システムまで幅広く使っていただいている所ですね。
また、エンジニアがオンラインやリアルでも集まることができるコミュニティの運営、プログラミングスクールに通わなくても学べるコワーキングスペースの運営も挑戦しているところです。エンジニアの住みやすい世界を作ることも、大切にしているんですよ。
大学生のときは社長になるなんて考えてもいなかった
—— 大学時代はどんなキャリアを歩みたい、どんな社会人になりたいと思っていましたか?
僕、大学は筑波大学に行ってたんですけど、結構自然に囲まれた環境だったんで、社会に出ることより、大学院に進むことを考える人がほとんどでした。僕も何も考えてなくて、バイトと麻雀しかしていなかったですね(笑)。
新卒でとりあえず就職したのが、IT系の会社でSESの事業をしていました。僕の選考は宇宙物理学だったので、全く関係ないんですけどね(笑)。大学ではプログラミングの勉強は毛嫌いして遠ざけてたんですけど、いざやってみると自分に向いてましたね。どっちかというと人付き合いの方が苦手でしたね。
人間恐怖症からの脱出
—— イベントとかもやられてるのに意外です、コミュニケーションは今でも苦手なんですか?
まだ苦手ですねえ(笑)。小さい頃の話に戻ってしまうんですけど、小学校のとき「学年一のデブ」っていうステータスを持っていたんですね。自分っていう人間は、もう誰からにも好かれないだろうな、と思っていました。人と話そうとすると赤面したり、唇が震えたりしてましたね。人間恐怖症みたいなもんでしたね。
そんな僕の転機が大学一年の時で、沖縄出身の先輩がいて、その人が飲み会とか麻雀とか誘ってくれたんですよ。それまではどんな会でも1人になっちゃうんで、飲み会とか行きたくなかったんですけど、無理やり誘ってくれて。いざ色んな所に行ってみると意外と楽しめて。その後、お互いの結婚式に呼び合うような友人にも出会うことが出来ました。
苦手なものから逃げていても成長はない
—— 人間関係で苦労されてきたんですね。社会人になってからはどんな挫折がありましたか?
挫折という意味からは少し離れるかもしれないんですけど、社会人になって「このままで良いんだろうか」とよく思っていました。新卒で入った会社では、1日8時間ずっとデスクに座ってプログラミングをするわけですよ。人としゃべる必要がないので、向いている仕事ではあったんですけど、そんな仕事のせいか、プライベートの日は1日ゲームしていたり、ぼーっと進展のないような生活をしていたんです。
そんな生活の中、僕の頭の中で光る思い出が、大学生活でした。なので、自分がどういう行動を取っていたかなぁって考えてみると、人と出会ったり、触れ合ったり。それに気付いてからは、自分から人と関わるようになったので、社会人以降の自分が大きく変わった瞬間だと思います。
人と関わろうと思うようになってからは、当時流行ってたMixi(ミクシー)とかでイベントを見つけては友達を作りに行ってました。それで東京とかにも沢山の友達が出来ましたね。
—— 友達が出来たことで、それ以降自分にどんな変化がありましたか?
やっぱり色んな刺激を貰いました。東京って色んな人がいるんですよ、会社を立ち上げたり、自分でサークル作って楽しんでたり。そんな人たちを見ていると「もしかしたら自分にも出来るんじゃないか」と思いました。
最初に自分で作ってみたイベントが、合コンでした(笑)。自分の知り合いを集めて開催するだけなんですけど。最初は6、7人くらいの小さなイベントだったんですけど、最終的にはどんどん大きくなって、中野で一軒家を借りて40~50人を呼んでパーティーしたくらいの規模にはなりました。
それでもやっぱりまだ人が苦手だったので、乾杯の音頭とかはめちゃくちゃ避けてました(笑)。その時気付けたのが「僕は準備や片付けをしている瞬間が一番楽しい」ということでした。
—— 株式会社Luxyを立ち上げたきっかけは、そういう自分の変化だったんでしょうか?
もともと、大学からの友人に声をかけてもらって別の会社を立ち上げているんですよ。自分はIT系をかじっていたのでSES事業をすることにして、友人は友人でコンテンツマーケティングをしていたので、その2軸でやっていました。ですが友人と価値観が合わずに離脱し、新たに株式会社Luxyを作りました。
過去のフィルターを外してみると、景色が変わってみえる
—— 人とコミュニケーションするようになってから、得られた教訓はありますか?
自分が今でも人が怖いのって、過去の経験によるものと思うんです。だからそこから飛び降りて、違う可能性を見据える視線をすることって、すごく重要だな、と思いました。
一番顕著にそれが出たのが、自分が採用する側の面接でした。今までの僕の面接は「格闘技」に近くて、例えば福利厚生の質問を受けたら「この人はうちの会社のレベルを疑っているんだな」と思っていたんですけど、今までの経験のフィルターを外してみると「この人は、ただうちの会社のことを知りたいだけなんだな」っていう考えに変わることがありました。で、採用で来たのが、脱毛サロンを経営しながらエンジニアになりたい人、メイドをやっている人、新宿で夜のお店をやってた人、あと僕の弟(笑)。今では人数も増えて随分と賑やかになりました。
—— これから社会人になる大学生向けて、したほうがいいと思うことはありますか?
ん~「なんでもやれ」ですね(笑)。自分が少しやりたくないことでも、やってみよってすごい思いますね。僕もやりたくないコミュニケーションやイベントに行きましたけど、色んな人に出会えて、刺激をもらって、結果それが社長になることに繋がって、全部良かったと思っています。やりたくないことってストレスとエネルギーがかかるんですけど、人生絶対よくなるから。今では、僕は「人生の質=人とのコミュニケーションの質」だと思えるほどになりました。やりたくない、苦手なことに挑戦することが最も人として成長するし、きっと楽しい人生になるので、若い人には特に挑戦してほしいです。